GBP一期の閉幕、出発へ
GREEN BUSINESS PRODUCERS1期生 40名は、2023年3月11日に卒業式という名の出発式を迎えました。
昨年11月末の開講式から、香川県三豊市にてオフサイト研修、オンライン講義、宮城県東松島市・佐賀県唐津市のオフサイト研修(選択式)、そして1月末のチーム編成。今日に至るまで、各チームごとにグリーンビジネスプロジェクト企画を練ってきました。
半年間の集大成として、一体どんなプロジェクト企画が生まれたのでしょうか。全8チームをサマリーでお送りします。
うどんリデザイン|他(多)付加価値の創造
牡蠣殻から始まる循環ビジネス|"ゴミ"から"海の宝"へ
NEST|鳥になれる日
0縁スープ|地域と繋がるきっかけ作り
KARA塾|挑戦を応援するthe 5th Place
BEACON|自然が聴こえる空間
TOKICHIRO - 唐吉郎|出世払い型免許合宿
MIRAJO|縄文から歴史を持つ奥松島の「サスティナブルなエドュ・テーメント」サービス
グリーンビジネスにはWHYとユニークネスが骨子
8チームのプレゼンを終えて、自然電力代表取締役と取締役の4名(磯野謙さん・長谷川雅也さん・川戸健司さん・磯野久美子さん)と、古田秘馬さん、菅原聡さん、細野慎悟さんによる審査の結果、Team「オイスターズ」(牡蠣殻から始まる循環ビジネス|"ゴミ"から"海の宝"へ)が最優秀賞、特別賞にTeam「うさぎ」(TOKICHIRO - 唐吉郎|出世払い型免許合宿)が選出されました。
続いて審査員による総評です。今回の総評では、グリーンビジネス事業作りで肝となるWHYとユニークネスが争点になりました。
「縄文というキーワードを見つけただけですぐ(企画を)出しちゃうのではなく、一回煮出して、出汁を取って、そこにあるエッセンスは何なのかを考えて、企画を煮詰めて煮詰めて最後の料理を出すところまでやっている。そのままにしないこと。大事なことは、まず、”なぜ”というところ。ここさえ腑に落ちないまま、次へ企画が進んでも(疑問が)最後まで残ってしまう。ここが重要かなと思います。」(古田秘馬さん)
私たちGBP生が、各地域を舞台にグリーンビジネスのプロジェクト企画をしていく中で、「なぜその地域でそのプロジェクトなのか?」という問い(=WHY)が明瞭であることが大切になっていきます。
「フックとなるユニークネスが必要だなと思いながらプレゼンテーションを見ていたんですが、幕内弁当のようにいろんなことを混ぜて、結局なんだったのかよくわからなくなって終わり、質問もしにくいような感覚に陥ったプレゼンテーションもありました。」(長谷川雅也さん)
「WHYとユニークネスがはっきり通っていると、質問も自動的に湧いてくるなと思いました。『面白いな』『行きたいな。僕も行きたいです』や、特に『出資したいです』という言葉が出てくるっていうことはすでに、聞いている人たちを魅せれている。」(長谷川雅也さん)
そこで、グリーンビジネスにおけるユニークネスは、地域の歴史であると磯野さんは続けます。「ローカルにはそれぞれ歴史があります。歴史は不変のユニークネスを持っているので、過去に対してきっちりリスペクトして理解することは世界中のローカルでとても大事で、そのローカルの過去を大事にして欲しいなと思います。」(磯野謙さん)
今回、WHYの部分に通ずるユニークネスの緩さ / 甘さは、自ずとプレゼン内容に表出したチームが散見してしまいました。しかし、今日という日は、卒業式でありながら出発式であり、GBP一期生の伸びしろを見出せた大きな収穫です。
「HOWはいくらでも磨ける。ただ譲れないWHYやユニークな着眼点がないと磨かれていきません。皆さんがGREEEN BUSINESS PRODUCERSのプログラムに参加したときの気持ちや感じたことの熱意を忘れないで見出していただけると、どんどん積み重なっていくと思いました。」(磯野久美子さん)
「ダイカワサキさんをご存じですか。
アップルの創業メンバーでスティーブジョブズに2回仕えた人物で、一人だけサバイブした人物です。スタートアップを始めるときにこの三つの質問のどれかに当てはまらなかったらやらない方がいいという(彼の)言葉があります。
『それは人々の生活を豊かにしてみんなを幸せに出来ますか。』
『それは今起きている問題を正しく解決しますか。』
『それは大切なものが失われていくのを止められますか。』
このうちのどれか一つがWHYを考えるときにヒントになると思います。
本当にこれからだと思うので、培った材料や武器、スキルを活かして地域プロデューサーとして活躍してくれればと思います。」(菅原聡さん)
「32歳の時に屋久島で、自分が何をすべきか、この先のゴールが見えた経験をしました。まず一つ目が出会いがあったこと。二つ目が五感で感じたこと。三つ目が、ちゃんと噛み砕いて、心だけではなくて理論的に脳にも訴えかけてくれたこと。これら三つが揃った時にブレイクスルーしました。僕はこのGreen Business Producersの場も同じ状況だと思っています。出会いがあり色々な場所で体感して、でもやはり理論もあって。その三つが重なると、皆さんにとっての気づきになると思います。ぜひこの場を思い出して、次に活かしてください。」(川戸健司さん)
「秘馬さんからのアドバイスやビジネスモデルの観点など、本を読んでもわからない・本当に知らなかった感触みたいなものを手にしたと思います。ぜひちゃんと書き留めて、振り返ってください。次は絶対もっと上手くやってやるっていう状態になっているはずです。まだまだ道半ばだと思うので、次々といろんな経験をして、良いプロデューサーになっていただけたらと思いました。」(細野真悟さん)
運営責任者 瀧口直人さんー感謝
最後に、GBP運営責任者 瀧口直人さんよりGBP一期生の総括に入ります。
「第一期終了にあたっての想いを一言で表現すると、その文字は『感謝』しかありません。
僕ら事務局の間では一人も来なかったらどするのかという協議までしていた。ですが、お陰様でこんな素晴らしい人たちに巡り会うことができました。とにかくGBPのような学校を作ってくれる仲間が集まったのがポイントだったんです。本当に最後まで盛り上げていただいてもう感謝しかありません。」
「感謝するということは、まず基本的に相手がいるということが必要で、相手が何かしていることに対して本当にありがとうという思いがあるというのが感謝するということじゃないですか。
僕がここで第一期が終わるにあたって、感謝の気持ちでいっぱいだというのはやっぱり素晴らしい人たちがここにいて、素晴らしいことをやってくれたから、本当に嬉しくて仕方がありません。」
こうしてGBP一期は幕を閉じましたが、ここからが次に繋がる出発となります。一期生が本GBPスクールを活かしていく機会が広がっており、これから実際に地域に飛び込んだり、グリーンビジネス事業を起こしたり、2期生をサポートしていったりと、今後の活躍に目が離せません。そして、ここまで読んでくれた読者の皆さま、ぜひ、次はあなたが2期生として飛び込んでみてはいかがでしょうか。
【Green Business Producers第一期のマガジンはこちら】
過去のnoteもぜひご覧ください。
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