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リストラーズの色

最近、アマチュアのアカペラグループ「リストラーズ」を推して楽しんでいる。

(オススメ「チャンピオン」YouTube動画)

YouTubeコメント欄やX、noteの関連記事を読むのも好きで、フォローはしていないが(すみません)、楽しく読ませてもらっている。ファン界隈の先輩諸氏の熱量と考察力とコミュ力と実行力は凄い。
なので、ここでひっそりと書きたいことを書く。

好きな音が絵になるとき

自分は、好みの音や声があり、「好きなもの」との出会いは「耳」で掴むことが多い。そして、自分の中で納得したり、理解したりするとき「視覚化」するクセがある。脳内で対象物の視覚的なイメージができたり、映像が思い浮かぶと、自分の中で「しっくり」くる。

リストラーズはまさにそれ。

リストラーズのメンバーの声は全員好みだ(一応、箱推し)。聴いていると、それぞれの声に色のイメージが湧く。そして脳内に映像(絵?)が浮かぶ。概念的なので絵に描いて再現はできないのだけれど。でも音楽を聴きながら映像を思い描いている時はとても心地よい。

メンバーの声の色

色について上手く説明できないか考えていたところ、ネットにちょうどイメージ通りの色相体系があった。(財)日本色彩研究所の「PCCSトーン別色相環」だ。これをもとに簡略図を作成した(本当はもっと色表示が細かい)。これに、6人メンバーのそれぞれの声の範囲を示したものが下図である。

日本色研の「PCCSトーン別色相環」の簡略図と
各メンバーの声(色)の範囲イメージ
(2024年8月30日修正版)
p:ペール lt:ライト b:ブライト 
ltg:ライトグレイッシュ sf:ソフト
g:グレイッシュ d:ダル s:ストロング v:ビビッド
dkg:ダークグレイッシュ dk:ダーク dp:ディープ

この色のイメージの説明と声の印象のイメージで、自分は無意識に声を色に変換していたんだなと納得。

コーラスやボーカルでイメージすると…

野村さんは、圧倒的に明るく鮮やか、ポップでビビット。印象的で際立つ。

反対に大西さんは、ダークで限りなく深みがあり、単なる黒ではない、味のある色味。

加藤さんは、割と通る声なのに、ソフトな色合い、ペールや淡いくすみカラーを想起する。

澤田さんは、とにかく深く濃い色。ソフトな感じやアンニュイなエッセンスもある。

上村さんは、ソフトで柔らかい色味。明るい色味と少し哀愁を帯びた色味を併せ持つ。

草野さんは、ハッキリとした色味が主。でもソフトな色の印象の時もある。明るさ〜深さまで幅広い。

人に対して特定の一色があるという訳ではない。曲やフレーズによって該当範囲内のいずれかの色がイメージされる感じ。なお、範囲は最外郭で、重心というか主なイメージのある位置に名前を示した。
注)図中のメンバーの名前のカラーは、あるリサイタル動画のマイクの線の色なので、声のイメージカラーではない

このメンバーはもっと色んな声を出せる!というのもあるが、そうすると全員ほとんど重複してしまうので、できるだけ限定的に示した。

この結果は、ただの個人の感想。
他の人は、他の色を想起するかもしれない。

澤田さんは地声は柔らかいので、ソフトな色味を想起する人が多いかもしれない。今は「ワインレッド」かも⁈
加藤さんの声に薔薇のような赤色を挙げる人が多い気もする。なお、加藤さんの場合、若い頃の声は甘いけれどフレッシュで、よりブライトに近い印象だ。

リストラーズの音楽の色

コーラス隊に注目して見ると、ソフト寄り〜ストロングで重複しており、全体的に明るい印象だ。たぶんそれがリストラーズの楽曲の色の印象だと思う。

野村さん、加藤さん、澤田さんは、それぞれ独特の色味成分があり、個性的に感じる。特に、男性でポップで可愛いピンク色を表現できる野村さんは凄いと思う(単に声が高いという意味ではない)。リストラーズのカバーの守備範囲の広さは野村さんの存在が大きいのかもしれない。

対して草野さんは、3人の主な色味を網羅していて、個性的というより、草野さんお一人の声(色)だけで「リストラーズらしさ」を体現しているように感じる。
さすが代表。

また、草野さんの声が入ると、曲がくっきりした印象になる。なので、絵の輪郭が描かれるイメージが湧く。優しいタッチの鉛筆の輪郭、硬いペンの劇画調の輪郭など、絵の全体の雰囲気を作っている。

大西さんのベースは、黒の濃淡で陰影を付けて、絵にメリハリと立体感をもたらす。黒は入れ過ぎると暗くなり過ぎるが、ないとのっぺりした感じになる。大西さんのダークカラーは程よく、印象深い立体感だ。

私は色鉛筆画とペン画が好きなのだが、画材を買う時、紙は厚みや質、目の粗さを吟味し、絵によって選べるよう何種類か買う。ツルツルした紙かザラザラした紙かで、色の乗りや絵の雰囲気がかなり変わる。
アナログの私にとって、紙がないと絵は描けないため、上村さんのボイパあってのリストラーズと同じ。色とりどりの絵の具は上質画用紙に乗っていて、美しいコーラスは上質なボイパの上に乗っている。
ボイパのプシュプシュ、シャッシャといった無機的な音質も、紙の凸凹やテクスチャーのイメージに繋がるのかもしれない。

2倍お得

彼ら6人のハーモニーは、耳に心地よく、想起させる映像も心地よい。私にとっては、2倍楽しめて、お得だ。

2とか3といった数字に対してどんな色を想起するかという研究もあるし、音色とか声色といった言葉もあるくらいだから、声から色の想起は割とあるあるなのかも。

とりあえず、考えたことを一通り書けてスッキリしたので満足だ。

#リストラーズ #音の色 #共感覚

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