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劇場で観てよかったシビル・ウォー

なんだかよくわからなかったけど、良かった。
とにかく劇場で観れて良かった。
そして、今観れて良かった。

そもそも前情報でアメリカの内戦を描いていて、アメリカ国内でも人気になってるという事以外ほぼなにも知らない状況だった。
で、劇中も詳細な説明もないため、クエスチョンマークばかりの頭で断片的な情報を汲み取りつつ、劇中セカイを把握しようとするがやはりなんとなくしか分からない。
だって、アメリカで生活しているリアリティもわからないし、アメリカの地理感もわからないし、そもそも劇中の彼らがどんな背景でこうなったのかも分からない。

でも、そのわからなさが逆に思考を巡らせる。
劇中で起こる凄惨な状況を淡々と観測していきそれに都度考えさせられ、常に映画から問われている感覚を覚えた。

なにに問われているかは明確なわけではないし、観たそれぞれの人によって変わるだろう。
僕にとっては、「こんな世界になったらお前はどうする?」と問われてる気がしてならなかった。

この問いに対して明確な答えはないが、アメリカでの内戦という全世界を巻き込むであろう悲劇が数%でも本当に起こるかもと思わさせられた。

今も戦争は世界で起きてる。
ウクライナだって、イスラエルだって戦時中だ。
だけどそんな状況に僕も含めて多くの日本人は慣れてしまって、おそらくそんなには気にしていないだろう。
僕なんかは大谷のホームラン数にばかり関心がいってしまっている。
しかし、アメリカが内戦になったら?
おそらく僕含め多くの日本人はやっと考えるだろう。
それをまざまざと見せつけてきたような映画だった。

劇場でこの作品と向き合えたのは本当に良かった。ネットフリックスとかでみたとしたら、調べたりコメント見たりと他のノイズが気になっしまうかもしれなかったからだ。

この世界はソ連の崩壊とともに資本主義が無批判に加速していっている。
 新自由主義になり、社会を置き去りにしていくこの世界はどうなるのだろうかと夢想してしまう。

とにかくほんとにいろいろ考えさせられました。

自分なりにこの作品と向き合えたと思うので、いろんな人の意見を見て、また改めて鑑賞したいと思います。

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