「GR Ver.」症例報告です。
少し深刻なお話です。
本日把握しまして、
即時このブログに至っております。
これまでSNS等で見る機会もあり、
正直今までは
(何故こんな事になるのだろう?)
とそうした記述を見て
思っていました。
ところが、
本日偶然「60プリウス」で所用のため
出かけようとした際に
「異変」に気づきました。
エンブレムの下段に「腐食」したような
跡がありましておわかりでしょうか?
「緑の矢印」付近を見て頂くと
ご理解頂けると思うんです。
そして「黄色の丸」は水滴ですが
今日は一切雨など降っていません。
実はこの写真は出かけるために
走行をして帰社した後に撮ったもので、
この「水滴」についても以下記述を
するものですが、
まずはこの「腐食」が一体なぜ?
と戦慄した次第。
即時、車両から剥がすのではなく
この状態のまま目視確認をしまして、
まずはこの装着されている
”ブラッククローム被膜の腐食を疑う”
事になり。
まぁ、当然そうなるわけですが。
ですが、
確かにレンズ意匠の「GR Ver.」とはいえ
被膜が腐食?
なんて過去20年間記憶になく。
動揺をしつつも状態を把握しようと
というか、
その前にこの大量の水滴。
実はこの撮影の直前、
走行中ガラスに大量の水を浴びまして(!)
最初は雨?!
と思ったのですが違う。
前方車両のウォッシャー?
いえ、偶然2車線道路に走行しているのは
自分だけでした。
街路樹や高架などもない道路で
運転中は理由がわからずにいましたが…
戻ってみるとバンパー側にも
結構な量の水滴が。
表面をあらゆる角度で凝視しますが
本当に異変になるようなものは
見当たらず…。
傷もないですし、映り込みが歪むとか
曇るですとか、そういう事もなく
「見慣れたいつもの状態」でした。
GR Ver.は構造上「2PC構造」なので、
(ここに隙間が空いた?)
事を疑ってみるのですが、
これも全く問題がなさそうで
いつもの通りでした。
指で少し負荷をかけても
ビクともしません。
ところが(!)
半信半疑で「側方」を見ると
通常の製品よりも”隙間が広いような”錯覚に
囚われまして、
そのまま「上方」へと視線を移すと
2PC構造のそれぞれの部品が完全に分離(?)
と言いますか、
パクパクと口を開けた状態
のような感じに。
(え?!)
と、
しばし固まりましたが…
どうもこの粘着がダメになったのか?
大きな隙間となっており、
外観目視上はこの事に全く
気づいておりませんでした。
一体いつからこの状態だったのか?
全くわからない状況です…。
つまり、
今回の状況なんですが
この隙間から「雨」や「洗車」などで
水が侵入し、
「底面」の粘着は維持されていたため
漏れることがなく「水が滞留」したと推測。
水が溜まっている状態で
”Tマークを裏から再現する印刷と塗装”
に大きなダメージを
与えていたという感じじゃないかと。
要するに
”内部から侵食されていった状態”
であると判明しました。
走行時にガラスに吹き付けられた
水分ですが、
相当な量だった!と思います。
下から抜けることはないので
なんらかの「加減速G」により
上方からスプラッシュ(!)
したものと考えられます。
で、
更に詳しくこの状態を
把握したいと思いましたので
取り急ぎですがデモ機の方は
一旦純正へ戻し。
そして
改めて問題の部品を
部屋の中へと持ち込んで検証しました。
水が溜まっていた…
水でこんな風に腐食のような感じで
変化をするというのは
どんな理屈なんでしょうか?
ちなみに、
改めて「弊社が加工を行った」工程などに
疑いを持って見てみたわけですが、
表の面、表面には劣化や傷など
これに結びつきそうな要素というのは
やはりありません。
弊社は特に分解や分離を行わず
”表面からの加工処理のみ”を行いますので、
やっぱり内部から?
の
要因によってこうなっている?
となると、
やっぱりこれは
”内部の状態”
を確認したいと。
ただ、
どこら辺がどの程度腐食しているか?
それが見極められないので、
2PCの部品を分離させる「負荷」によって
余分な場所まで損傷を受けるのでは?
という不安も。
そうなると当初目視で問題を
見極めた部分も状態が変わる可能性を
不安視。
そこで
「剥がす」のではなく「割って」みました。
すると、
この上で更に
”大量の水が流れおち”
まして(!)
実際これ、
かなりの水量が貯留状態だったと。
その後、負荷をかけないように
2つの部品を分離してみると、
あれだけ流れ落ちてもまだ(!)
かなりの水が溜まっていた状況。
そしてエンブレムの腐食が認められた
下方の部分に関しては全く問題のない
接着状態でしたので、
やはりこれは上から侵入した水が
下で溜まっていて、下の印刷を攻撃した
と考えて間違いなさそう。
その「黒い印刷面」ですが
もう完全にアウトな状態でした。
表面目視の上で
問題がなかった上方のエリアは
もちろんこんな事はなく、
指で触ったくらいで黒色は
剥がれ落ちたりしません。
多分想像ですが
数日間ではなく、数週間単位で
水を抱えていたものと思われます。
さすがに数日で塗装はここまで
腐食しませんので、
下手をすると1ヶ月位?じゃないかとも
思えますが…。
パリパリとどんどん進行するので
ここで一旦触るのを止めまして、
もう完全に「裏の印刷」は消滅。
単なる「透明のレンズ」となって
この一部分になります。
時間の問題でさらに悪化をたどる
状況だったことが確認できました。
これを表面から見ますと
こんな感じになります。
これ、
冒頭に書きましたが、僕自身もSNSで
何件か拝見した記憶。
ただ、それぞれのオーナー様は
確か「純正メッキ状態」だったと
記憶していました。
ほとんどの場合は「流用装着」となるので、
やはり
”部品保証などは一切ない”
という事で
弊社におきましても同様でした。
更には弊社の場合これを加工して
着色している点もありますので、
部品保証もない上、交換などの適用にも
当然なりません。
とても困った問題ではありますが、
自社のデモ機でこうした問題が起こった以上
それをまずはお知らせすべきかと。
ただ、
弊社におきましてもこの案件に対しましては
●加工によって起こる問題ではない
事から
誠に恐縮ですが
●交換などの対応は一切行えません
という事をこの場にも
記載させて頂きます。
ですが。
そうは言いましても
「うちは悪くない」
の一点張りというのも
やはりオーナー様の心情を思いますと
いささか引っかかる部分もありまして、
こうした状態に残念ながら
陥ってしまったというケースは
●お買い上げの日時(弊社メールの)
●現状のお写真
をお送り頂けました上で
新たな製品に買い直すといった場合には
特別なお値引き対応など実施をさせて頂く
所存でございます。
GR86の方は今の所
これまで通り全く問題ありませんでした。
たまたま今回60プリウスにおいて
このような問題となりました。
ちなみに今回発覚のこのサイズは
「W120」ですが、
恐らく構造や材質の上では
サイズ等関係なく
起こり得るのかなと思います。
一つの症例として
ご参照頂けましたらと思います。
それでは。
END
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