見出し画像

これが「上級者」の極み。


各画像はクリックで高解像度


THIS IS スポーツセダン


と思わず頷いてしまうような
この立ち姿。

セダンファン、往年のトヨタファン
誰もが笑みを浮かべて頷いてしまうような
ロングプロポーション、
そしてショートオーバーハング。

聞くまでもなく「FRモデル」だと分かる
この佇まい、そして王冠。

”トヨタCROWN”

にご登場頂いた。


SPORTDESIGNを極めてさりげなく、
そして
さらりと履きこなされた20インチのLM
そんなFRセダンを更に華麗に演出する。

当日記では”おなじみの”こちらの一台だ。


今回はお分かりの通り”22系クラウンRS”
だが、
ぜひ「クラウン以外のオーナー」にも
参考として頂きたい内容。

クルマのカスタムとは実に不思議で、
「高いものをたくさん付ければ豪華」
になるものでもなく。

「大型で攻撃的なものをたくさん付ければ
速そうになる」
というものでもないと自分は考える。


少し話が逸れるが、
好物であるラーメンに例えるなら

ヴィジュアル全開の盛り付けや
見るからに高級食材がてんこ盛りの
ラーメンよりも

「飯田商店謹製」

のような、
写真を見ただけではいかにも普通
と思える醤油ラーメン。

究極にシンプル、誰もが醤油ラーメン
と聞いて想像するような見た目。

だが、「ラーメン界に革命を起こした」
事は周知の通り。
そんな”存在感”に魅力を見出すのは自分の性格か。


こうした性格が「クルマの魅せ方」にも
大きく影響をしているのだが・・・

”純正然”の理念。

そんな話をしていたら、今すぐにでも
湯河原まで車で駆けつけたい衝動になるが、
今は話を戻してクラウンRS(笑)


「クラウン」と聞けば誰もがイメージする
”高級車”というワード。
高級車を演出する上で、切っても切れないのは

「メッキを積極活用するラグジュアリーさ」

だと思う。

22系クラウンでもその定石は用いられており、
前後左右各部にはかなり多めのメッキパートが
存在している。

今回はそんなメッキパートを

ことごとく消去して、結果どうなるのか?

を皆様にご紹介してみたいと思い
最後までお付き合い願いたい。


「加飾の妙」

の奥深さ、愉しさが伝わると良いのだけど。




端的に「スポーツセダン」


というワードを強調して、
ごてごてと飾り立てるのではなく
超絶シンプルに、上級者然に。

そんな出で立ちを創り上げる事が
オーナーであるT様の真骨頂。

そこで着眼したのは、先ほども触れたとおり

「メッキパートの徹底消去」

すなわち、世に言うブラックアウト
の手法を実践する事だった。


縦長で大型な「グリルフレーム」は王道のメッキ、クラウンの純正。
ハニカムメッシュがソリッドブラック、その外側にもダークなメタリックとなったグリルフレーム。


まずは最もわかりやすいパートとして
2点の攻略から。

ひとつはご覧の通り
「フロントグリルフレーム」だ。

フロントグリルはクルマの顔。
ヘッドライトと並び、その車の印象を
決定づけるものだと思う。

だから高級車を分かりやすく伝えるために
メッキ加飾を採用していると思うのだが、
まずはそれを消去したもの。


それともうひとつ。
クラウンRSで象徴的なフロントセクションで


個性的なアーチを描いくRS専用装備のメッキモール、全部で4PC構成。
こちらも全てブラックアウト、グリルフレームと同期させたスピンドルブラック。


バンパーの両サイドを結ぶ
RSだけに採用されているメッキモール、

「RSバンパーメッキモール4PC」

もグリルフレームと同じくブラックアウト。

ここは202ブラックの選択肢もあったが、
オーナーであるT様の狙いで人気の
”スピンドルブラック”
採用の一例だ。


この”スピンドルブラック”を
グリルフレームとRSバンパーモールに
取り入れたのと同時に、更に手を入れたパート。

もはやダメ押しとも言える
「SHIBOTORI PLAN」
も今回同時に採用したのが


光沢溢れるメッシュとフォグガーニッシュがGRモデルを彷彿とさせるSHIBOTORI完了後。


「RSバンパーロワパネル」

にも採用頂いた、こちらのスピンドルブラック。

シボ素地を露呈していたメッシュ部分も
フォグランプから中央に伸びるガーニッシュも
純正では考えられないほどの光沢感に。

更に一体感を考慮し、
元々グロス光沢だったフロントエプロン部分
にもスピンドルブラックを加飾して頂き、
メッシュ部も含めて見事な一体感となった。


一見すると「にわか」なカスタマーでは
識別不能な領域。
これこそが上級者の着眼点

「他人が気付くかどうか?」
が行動の指針ではないのである。

「自分がどんな車に乗りたいのか?」

ただ、その基準に沿っているだけ。


これらフロントでは3つのパートを
小変更した結果のフロントビューは


「メッキ」は一切いなくなったクラウンRSのフロントセクション。


この雰囲気に。

Mercedesなら”Night Package”、
BMWなら”M Sport”か。

5m級の大型セダンでありながら
高級感と決別したスポーティ。
好みはあると思うが、好きな人は多いと思う。

こうした小さなディティールが
幾層にも積み重なって
出来上がるヴィジュアルは強い。

”LM"も。
”SPORTDESIGN”も

限りなく説得力も増した「味付け」
の変更そのものだ。


そしてサイド。


3m級(!)のホイールベースを結ぶメッキモールもRS専用の装備。
きらびやかな鏡面は一気にダークな加飾へと改められた。


現在のFF車両に見慣れていると
異様なほどに長い(!)
「サイドステップモール」
も左右共にブラックアウト。

このモール、取り外されたものを
単体で手に取ってみると
”その長さに感嘆する”
のは間違いなく。

クラウンのホイールベースの長さを
肌で体感できるものだ。


この一際長いモールが”鏡面のメッキ”
だった頃。

”高級感”を演出する上ではこの上ない
鏡のように映りこむ華やかさ、
クラウンのキャラにドンピシャな雰囲気だった。

そこまで認めていながらも、
それを惜しみなく消去。
反転して”異様に長い黒のアクセント”へと
転じて見せるこのサイドビュー。

”華やかさ”を捨てた見返りに
”軽やかさ”を手に入れた。


メッキ加飾は樹脂溶着されているクラウンのアウターハンドル。
分解復元工程を経てブラックアウトが成された交換後のハンドル。


このサイドステップモールの説得力を
更に確かなものにするために、
ひとつ「どいてもらう必要」があったのが

「アウタードアハンドル」

のメッキパートだったが、
これもご覧の通り完璧に処理。

一度ドア内張りをはずし、ユニットごと取り外し。
溶着を解除してメッキ部分を取り外す。
その上で今回は”スピンドルブラック”に加飾、
再び溶着して復元し、スマートユニットと
接続されて完成する。

見た目は細いガーニッシュ、
あえて言えば大したことではないように映る。
だが、やってみるとその行動は偉大。
心が折れるほどの工程が待つ。


窓枠からサイドステップモール、ドアハンドルと見事に統一されたサイドが完成。





というわけで今回の作業。


ラグジュアリーと言うには少し違う。
だた、ことごとく姿を消したメッキの代わりに
あらゆる場所が黒を纏ったこの姿。

好きな人にはこれほど深く
突き刺さるメイクアップはないかもしれない。

ブラックアウトと言いながらも
今回採用頂いたのはブラックではなく、
ひとひねり入った
「スピンドルブラック」
だと言う点も実にマニアックだ!


改めて一切のメッキが消滅したフロントビュー、クラウンRS。


艶のない素材そのものをハイグロスとし、
王冠のオニキスも含めて徹底して黒く。

その結果、ヘッドライトのインナーハウジングの
きらびやかなメッキだけが
”異様なほどのギラつき”
を最後に残す。

ともすれば”黒い車両”の特権と思われがちな
ブラックアウトだが
今回はホワイトパールでこれを実践したケース。


改めてこの手法、

ボディ色など関係ない。

というのが僕の持論。


「黒くしてある」
と認識させておきながら
ひとたび直射日光を浴びれば・・・


裏切られた、となぜか思うほどの
超美麗なメタリック粒子が眼を疑うほどの
グレーで発色する。

「ブラックアウトと言ってたのに黒じゃない?」

そんな存在感。

そんな事には特段触れずに
見る者が勝手にそれを発見する。


これが「上級者側の景色」なんだろう。

スポーツセダンを愉しむ上での
真骨頂じゃないか?
そんな感覚を抱く今回のご用命だった。



END



横濱フランセ改め「フランセ」となった有名御菓子は桐の箱!に。
ハロウィン限定も含めてこんなにたくさんのミルフィーユありがとうございました!!





22系クラウン「エクステリア スピンドルブラック」






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?