【黒木啓司さん芸能界引退に寄せて:②】熱きハイローの年、2017【HiGH&LOW】
こちらは前回からの続き記事です。先に①をご覧ください。以下前置きは省略します。
引き続き、当時のツイート発掘です。EOS以降はハイロー名物「実質公開日」(※公開日よりもかなり前から試写会イベントとその全国ライブビューイングを連発し、正規の公開日には相当数のファンが展開を把握している状況が多発したことから名付けられた風習)には自分も全て参加しており、その際はネタバレアカウントを運用していたため、日付にブレがある場合はそちらが恐らく理由です。また、EOSとTHE FINAL MISSION(FM)は完全に一続きの作品ですので、合わせて抽出しました。
2. EOS〜ザム3(FM)公開後まで
ラスト、あれだけの重傷なのに何も言わず黙って前に出てくるROCKYと、その後ろにただいつも通りに付き従ってくる傷だらけのKOOさんが目眩するほどシブい
— 灰色 (@mtkflying) August 26, 2017
啓司さんがインタビューで「これまででROCKYというキャラクターは既に作り上げてきたので、それを見せるだけだと思って臨んだ」ってのと「今まで完璧なシーンが多かったので、無様にやられること、その上でアクションに魂を乗せることを意識した」って答えてるの見て正解1兆点という気持ちに
— 灰色 (@mtkflying) August 26, 2017
当初のヤバさからすっかりイメージが変わってハイロー界最高のナイスガイになったROCKYだけど、3で植野会の本拠地に乗り込み第九を爆音で掛けて大暴れしながら部屋をぶっ壊しまくるラスカルズのシーンがあったらどうしようって考えてしまった(最高)
— 灰色 (@mtkflying) August 26, 2017
蘭丸の話。ROCKYが開戦前「お前は女を何も分かってねえ」って言うけど、蘭丸からしたら女=自分を産んで、傷つけて、殺そうとして、挙句置いていったもの っていう原初の記憶があるから、理解するなんて絶対にできないんだよな。自分を消そうとした存在を同じ生き物として認めるわけにいかない
— 灰色 (@mtkflying) September 4, 2017
ROCKYは必ずしも母と姉を許したことで前に進んだとは限らなくて、「強くなる」って我武者羅な執念があったわけだけど、同じ置いていかれたのでも蘭丸は「1人だけ生き残った=独りで強いということにされてしまった」とも言えるのかな
— 灰色 (@mtkflying) September 4, 2017
ROCKYは「分かりたかった」ことが原動力になったのかもしれないけど、蘭丸は「分かってたまるか」なんだよな
— 灰色 (@mtkflying) September 4, 2017
俺は第九をバックにROCKYが勝ち誇ってる九龍のアジトへミサイルを撃ち込んで「俺がオリジナルだ...!」ってやってくれるのを諦めねえ
— 灰色 (@mtkflying) September 4, 2017
今夜は小さい子が客席の後ろの方でかわいく騒いでてみんな癒されてたんだけど、ROCKYの目指した優しい世界を想ってふと涙腺が
— 灰色 (@mtkflying) September 5, 2017
OPでROCKYが「Last party...」ってつぶやくの、最初は「(あいつらの)パーティは終わりだ」ってSMGに指示したのかと思ったけど、結果としてあのシーンが最後のHEAVEN営業になってる。近所の店の立ち退きも見てきてROCKYもEND OF SKYを意識してたのかも
— 灰色 (@mtkflying) September 5, 2017
それを踏まえて山王援軍のシーンを見ると、コブラは「随分やられてんじゃねえか」ですぐには手を出さずに「うるせぇバーカ」のあと初めて手を差し伸べるんだよね。ROCKYはどこまでも素直じゃないけど、「自分の手で立てなくなった」をしっかり伝えてる
— 灰色 (@mtkflying) September 10, 2017
今更だけどハイローにおけるROCKYの物語って「独り遺されて強くなることを誓った少年」が「信念を持った青年へと成長し、最後の最後に仲間に頼ることを知って強くなって、自分の影のような存在に打ち勝つ」って流れなんだね。最後の「あー、疲れた」は彼の旅路の一区切りで、青春の終わりでもある
— 灰色 (@mtkflying) September 13, 2017
こうやって書くと話はストレートなんだけど、「END OF SKY」ってタイトルで成長と変化が描かれるのがSWORDで一番の大人と見られてきたROCKYってのがすごく妙だ
— 灰色 (@mtkflying) September 13, 2017
「あー、疲れた」が最初は違和感もあったんだけど、きっとROCKYはあの日から一度もそんなことを言わずに生きてきたんだろうから違和感があって当然なんだという考えに至った
— 灰色 (@mtkflying) September 13, 2017
EOSはこれまで一番大人として描かれていたROCKY、かつて一番凶暴とされていた日向、初めは一番幼かった村山がそれぞれ変化・成長を見せるのがキモで、だからこそ一番落ち着いてるように思われてきたコブラへの違和感がより強まる作りになってるんだよね
— 灰色 (@mtkflying) September 13, 2017
クラブヘブンは傷付いた女たちが立ち直って生きる希望を持てるようにするための聖域、彼女らにとって唯一の安全な場所として作られていたわけだから、ROCKYの自責の念は想像するに余りある
— 灰色 (@mtkflying) October 30, 2017
はい。という感じで、我ながら玉石混交にも程があると言いますか、ちょいちょいドラマS1のROCKYを擦ったりしてますが、とりあえずその問題については後述するとしましょう。
EOSという作品のあまりにも強烈な衝撃は、今でも鮮明に思い出されます。当時はジェシーや源治の超絶バトルが初見の人にとっては何より目立ったこともあって、それらに比べるとROCKYと蘭丸に言及するツイートは若干少なかったのですが、自分はというと正式公開日の翌日までに確か劇場で7回ほど観て、とにかく起きている時間は仕事中もずっとハイローのことを考えて全場面を咀嚼しまくっていました。
そしてその度に、ROCKYと蘭丸の対比関係、本編で描かれずに裏設定として明かされていた過去、それらを役者陣がどう落とし込んだか、感情を入れ込んだか……そういったことが、頭から離れませんでした。
白をまとい、女を守るために自らの魂を削りながら戦い続けるROCKY、そして彼と正反対の存在である蘭丸。考えれば考えるほど新たな切り口が見つかり、5年以上経った今でもなお語ることの尽きない、それがこの2人の宿敵関係です。これについては、後の章でゆっくり語らせていただきます。
さて、ここまでは公式から新作という供給があり、Twitterのハイローファンがことごとく狂乱しながら盛り上がっていた頃のツイート群です。しかし2018年、ファン全員がハイローに釘付けだった年が明けてからも、自分はずっとROCKYについて思いを馳せ続け、しばしばツイートで言葉を吐き出していました。その様子と、さらにそれ以降については、③の記事にて。
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