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個人の創造性と組織の創造性を共に磨く

現代アーティストと共に、クリエイティブ思考の研修コースを提供している。友人からクリエイティブ思考のコースを提案してくれないかというのがそのスタートだった。提供するからには、これまで色々な人が提供したり、本に書かれていることをベースに、そこでは得られないような体験ができるコースにしないと意味がないと思った。

個人的に、創造性(クリエイティビティ)が研修コースを1日受けただけで身につくとは思えないので、アーティストと話したのは、この研修をきっかけとして、アート思考的なものに触れ、日常生活の中でクリエイティブにものを見る習慣をつけられるようにしようということだ。

クリエイティブであるとは?

まず、そもそも自分はクリエイティブなのか?という話がある。企業で働いているからには、論理的に、効率よく仕事をこなすという習慣が染みついているため、実は自分はクリエイティブではないと思い込んでいることもよくある。このコースでは、まず参加者にそれぞれがどれだけクリエイティブなのか、自分自身について気づきを与えると共に、実はチームのあの人、あんなにクリエイティブだったんだということにも気づいてもらうための実習を用意した。それって実は気づいているようでいて、そうではないことがあるからだ。

個人がクリエイティブであることと組織がクリエイティブであること

このコースを作成する上で、各参加者がクリエイティブな思考を身に付けることを手助けするというのはもちろんだが、それ以外で特に拘ったのが、個人の創造性と組織の創造性との関係である。

個人の創造性を向上させながら、組織の創造性をどう向上させるかについても色々考えた。創造性というと個人的なものと思われている。そして個人の創造性はもちろん大切ではあるが、それと同時に組織(チーム)として創造性をあげるには、別の要素が必要である。

まず、チームの各個人が、お互い誰が創造性(クリエイティビティ)に秀でていて、チームとしてその人の創造性をきちんと評価しているかという点である。チーム内にクリエイティブなメンバーがいても、チームとしてそれに気づかなければ、その人の創造性(クリエイティビティ)は組織内では生かされないことになる。

実は、上でも述べたように組織内で誰がクリエイティブなのかは気づかれていないこともよくある。その点をまず大事な気づきのポイントとしている。意外に誰がクリエイティブなのかは普段の業務をしている上では気づいていないことがあるからだ。次に、チームとして、クリエイティブな人やアイディアが出た場合、チームとしてその人やそのアイディアを素晴らしいと評価する雰囲気があるかどうかである。誰かがクリエイティブな提案をしても、それをいいじゃないかと受け容れていく、そういう雰囲気が組織にないとその提案は死んでしまう。そんな雰囲気作っていくためにも、逆にチームの各個人が少しづづでも創造性(クリエイティビティ)を磨く、向上させることに意味があると思う。

個人としてそれほどクリエイティブでなくても、あの人は本当にクリエイティブだなということを理解し受け容れることで、うまく協働することができ、チームとしてクリエイティビティを発揮できることに繋がる。1人1人が少しづつクリエイティブになることで、チームとしてのクリエイティビティが格段に上がることがある。そういう風に組織がどんどん変わっていくことを心から望んでいる。

創造性と社会

実は、クリエイティビティは、企業でイノベーションを起こすためだけのものではない。街並みを眺めてみてほしい。あなたの街は、そこを歩いていて楽しいですか?掲示板のポスターのデザインとか美しいですか?それって結局1人1人のちょっとした美的感覚の向上で、変わったりするものだと思うし、ちょっと変わった雲の形とかを見て、ああ、いいなあと思う瞬間を増やすことにも繋がると思う。実は大事なのはそちらなのかもしれません。

研修については、以下のHPの最新情報欄のPDFのリンクを参照してもらいたい。


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