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好きなポケモン、ウインディ(後)


まえがき(前回記事のリンクあり)

今回は前回に続き、ワタシの愛してやまないウインディについて。

実はこの記事、書きたいなと思って書き出したのが8月の後半だったのですけど、他に鮮度の高い話がありましたので、そちらを週一でお見せしつつおりました。今さらウインディを取り巻く環境が、変わるはずもなかろうよ、と、こちらはしばらく書き足し書き足し再構成していたんです。
そうしてひと月以上時間が経ちましたら、「ポケモンGO」でガーディのスポットライトアワーは組まれるし、ヒスイのすがたの色違いも初実装ですし。『名探偵ピカチュウ』界隈でもクローズアップされるし、なんだか最近、ウインディ(ガーディ)周辺が騒がしくなっています。いつの間にかテキストは6000字を超えてるので、こりゃ前後編にしないといかんと思いまして。別に、2回に分けるような面白い話でもないんですよ。ただただ、お伝えしたいことが多かっただけです。

前回は、初代での不遇すぎる不遇がもはやトラウマ級なんですよ、と言うところでお話をやめたところでした。今日はそちらの続き。「かぼちゃに魔法をかけて馬車に乗せてもらう前」のウインディを、皆さんにお伝えします。

初代、ド暗黒の不遇時代

信じられないだろう?「しんそく」、無いんだぜ。

ウインディといえば、その代名詞は強い先制技「しんそく」。
「しんそく」といえば、カイリュ… ウインディ。
いまや対戦環境でも多く採用され、B SIDE LABEL様デザインのステッカーにも記されている、まさにアイコニックです。

…が、ウインディに「しんそく」が与えられるのは第2世代金銀から。初代には無いんですよ、「しんそく」。
他に強い技を、バンバン覚えたのではないの??と言う声も聞こえてきそうですが、昔はそれがそうではないのですよ…と、言うことは、読み進めていただくと、おわかりいただけます。
代わりに採用する技?「はかいこうせん」で、どうですかね?

高い攻撃種族値、まるで活かせない

ウインディには110という高いこうげき種族値が付与されています。これは、初代環境においては150体中10位。かなり高い水準です。
しかし、しかしです。ちょっとポケモン歴の長い方、対戦環境に明るい方ならもう、お気づきですね。
この頃のポケモンは、ほのお技はすべてとくしゅ技扱い(※第3世代RSEまで)という仕様でありました。このため、こうげき種族値110を活かすことができず、初代においては80という評価のたいへん微妙なとくしゅ種族値で、一致技を使用するしかなかったのでした。
ええ、そうなんです。残念がすぎるの(そこが愛なんですけどね)。

石を使用したはやばや進化のトラウマ

ウインディへの進化条件『ガーディに「ほのおのいし」を使用』は、初代環境から世代を経ても、変わっていません。

そのため(たとえば、ご兄弟との争奪戦に勝利し)、「赤」を手にすれば。
たとえ、捕獲直後の低レベルであっても、「ほのおのいし」さえ使ってあげれば、すぐさま。能力値のやたらに高いウインディを、だれでも手にすることができました。
高い能力値を活かして、出てくるポケモンをばったばったとなぎ倒して進めます。これぞウインディ無双です。
最初のうちは、ね

レベルを上げても、上げても。上げても…
ウインディは、一向に新しい技を覚えることはありません。
そうなんです。これが、これこそが。ゲーフリ様の築いた落とし穴。

ウインディが自力取得できる技は初代では「とっしん」「にらみつける」「ほえる」「ひのこ」の4つだけだったのです。
それも、取得するかどうかの選択機会は進化直後だけ。この後、ウインディがレベルアップで技を覚えることはいっさいありません。
これはホラーでしかない。トラウマになっている人も多いのではないでしょうか。

技マシンで技を覚えさせればいいじゃん!と言う声も聞こえてきそうですが、初代はごく一部のもの以外は入手は1回きりで、使えば無くなってしまいます。愛するウインディのために貴重な技マシンを費やす、ということも選択としてないわけではありません。ですが、なにかこう、ウインディのためだけにあれこれ投入するというのは、ウインディ愛にあふれるワタシはいずれにしても、皆さんは、うーん…ではないでしょうかね。
実際には初代では数少ない、購入することで何個でも手に入れられる技マシン「だいもんじ」を覚えさせればタイプ一致技は撃てますが、そこは「だいもんじ」。ストーリーを回るには命中率、PPに不安を抱えます。ここは好みの分かれるところでしょうかね。
安定を取るには、ガーディのままLv.50まで育てて「かえんほうしゃ」を覚えさせるのが最善手になるかと思いますが、Lv.50ですよ。ストーリーだったら後半というか佳境に近いですね。そんなウインディを、旅パに採用するとして、君は採用できるかな?君は耐えられるかな?

ライバルたちとの比較

ここで、黎明期のウインディがいかに不遇であったかをご理解いただきたく、初代における、炎タイプポケモンの比較表を見ていきましょう。
ファイヤーは普通に強いので比較の対象にしません。

レベルアップ取得技は一致技のみにしています。

種族値合計は大正義リザードン様を差し置いています。ウインディのこうげき種族値、高すぎ強すぎです。低レベル時代のノーマル技が強いのは、こういうことなんですよね。

ギャロップ、ブーバー、ブースターの三者がそもそも強いかどうか、と言う議論は置いて、彼らはとりあえずレベルアップで技を覚えてくれます。
どれだけ育ててももはや技を覚えることのないウインディのような、精神的なトラップが仕掛けられているわけではないので、戦っただけ強くなってくれた、と言う満足感は得られるでしょう。この点で、評価はまったく違うものになるでしょう。

ウインディ同様に石が進化条件であり、かつ進化させると技を覚えなくなるという同様のトラウマを抱えるキュウコンですが、こちらはロコン時代に「かえんほうしゃ」をLv.35で覚えます。攻撃ソースとなるとくしゅ種族値も高いですね。
ウインディはロコンに対し、よく見たらすばやさでも劣ります。前述の通りガーディ時代に「かえんほうしゃ」を覚えますが、Lv.50。比べると果てしなく遠い道程ですね。
このことから、ロコンはガーディよりも(この点では)優遇されていると言っても良いでしょう。

ウインディを旅パに組み込むとしたら、相当な覚悟が必要になりそうですね。愛に加えて、弱点を補完してくれそうないわゆる強ポケと組ませるしかないでしょう(スターミーとかギャラドスとかになるでしょうか)。

対戦環境におけるウインディ

最後に、ワタシは対戦環境はあまり詳しくないもので、対戦環境におけるウインディの変遷についてまとめていただいているゆっくり解説をご紹介しておきます。是非、ご覧ください。
世代を経るにつれ、ウインディにしか担えない役割を得たりと、全体として徐々にその地位は向上していきます。あくまで徐々に。
特に初代においては、対戦環境でもズタボロでしてね…

さいごに

もはやワタシにとって、ウインディが対戦で強いかどうか?、旅パ向きかどうか?とか言うことは、どうでもいいのです。最初期の惨状ありさまを知っていただくことで、皆さんにもこの「チュウジツナイッヌ」改め「デンセツ?ノイッヌ」を身近に感じ、人間臭さを嗅ぎ取り、愛着を持っていただきたい。そして、皆さんにとって、愛しきウインディになりますことを願っているのです。
現時点での最新作(SV)では、どちらのバージョンでも特に何の条件もなく、普通に出現してくれるようになっています。
これっておそらく、はじめての状況だと思います。はじめて手に入れたポケモンのソフトが、どちらのバージョンであったとしても、ウインディに出会える。これはどんなことより素晴らしい進歩を遂げたと思っています。
そして、これはウインディに限ったことではありませんが、ゲームそのものが洗練されバランス取りが図られていることもあり、ウインディが使えるわざマシンも、当初から考えればとても充実してきています。
レベル1でいきなり石を与えて進化させたとしても、結構な技の種類から取捨選択して覚えることがシステム的にも可能になっているので、いきなり進化させてもそれなりに大丈夫。ウインディにとって、とっても良い時代になりました。シンデレラ化してますね。いや、種族値に見合った待遇になっただけ、なのかもしれません。

ワタシは3DSで初代赤を引っ張ってきて、ヒトカゲ&ガーディの編成で古き良きポケモンをプレイしてみようかなー?と計画中です。
皆さんも、くれぐれも水タイプと地面タイプにはお気をつけて!


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