誕生日おめでとう

今日は友人の誕生日だった。私達の誕生日会は少し特殊だ。誕生日の人が自分で行きたいお店を予約し、そのお店にみんなで行き、誕生日の人の分のご飯代を全て奢ってあげるというものである。

こうすることで、なんの予定もないのに空けてて結局誰との予定も入らなかったというあの悲しい思い出を繰り返さずに済む。そんな日にインスタのストーリーを見ようもんなら心が死んでしまう。

また、誕生日の人は、ご飯を奢ってもらえるだけではない。誕生日の人はその日限りエンペラーだ。誰も逆らうことは叶わない。誕生日の人に、酒を飲め、カラオケに行きたいが金は払えなどと言われれば私達のルールではそうしなければならない。そう、言うなればエンペラータイムなのだ。いや、そうなると誕生日に寿命が縮まるという謎の日になってしまう。あの設定まだ生きてんのかな。どんなにクラピカの寿命が縮まっても、クラピカが死ぬとこまで描かれない気がする。がんばれよ冨樫。

そして、この時期に誕生日会なんかをしていると必ず出るのがクリスマスの話題だ。私達のグループは女っ気の無さで構成されている。全員が肩を組んで女っ気を取り除いている。オセロなら角で黒だ。裏返ることはない。そんな私の友人も今年で21になる。もう笑えないレベルまで来ている。そこがまたおもしろい。笑えないのパラドックスだ。

去年こそボッチを回避するために行動をしていた友人であったが、今年はもうすでにアイドルのライブに行くつもりで抽選待ちらしい。何をしてるんだ。諦めるんじゃない。心の中に松岡修造を持て。

しかしそんな友人達が私は好きだ。そんな童貞の友人達が大好きである。童貞を中退ならまだしも卒業して、もしマセて女を語り出すようなことがあれば友達をやめようと思う。それくらい奴らの魅力の構成比は童貞であることで占められている。奴ら自身もそれを自覚しておりなかなかその個性を捨てられないでいる。

「大いなる力には大いなる責任が伴う」

この言葉の使われ方で映画を越えたのはここの文だけだろう。

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