見出し画像

MOTHER2 クリアした感想


クリアしたぞーMOTHER2!

いや、もうありがとう糸井重里さん、ありがとうSwitch onlineって感じ。この時代にスーファミの歴史的名作を気軽にプレイできる環境、まじで神だと思う。

もうちょっとで30周年を迎えるこのゲームが、星の数ほどのユーザーから評価されてきたことも、評価点問題点が提起されてきたことも知っています。この記事では世間一般で通用する普遍的な分析ではなく、極々シンプルにプレイしてて思ったことを好きなように書いていきます。okデスカ?

模範的な正統進化

温かい世界観、その中から垣間見えるシビアな描写、BGM、ユニークな敵、予測できないストーリーなどなど無印版で評価されていた要素を一切削ることなく続投させ、それでいて不便だった要素は悉く改善の試みが見られる。ああいうのを正統進化って言うんだなって思う。発想力や創造力の面もあるんだろうけど、FCからSFCに変わったことによるハードの性能向上も大きいんでしょうね。

より重厚感が増した戦闘

アナタサマ!?

装備品が極端に少なくて、エンカ率も異常、PSIの効果もよく分からなかった前作は、RPGにしては戦闘はイマイチな出来だったと思います。しかし、今作は大幅改良。まずシンボルエンカウント制になったことでエンカ率の問題点は消えた。私の中でシンボル制の代表作のDQジョーカーと比べると、背後を狙うのが至難だったり一度視認されると確実に追いつかれるなど欠点はありますが、それでも前作の常軌を逸したエンカ率から解放された感動はひとしおでしたね。

あと装備品の種類も大幅に増え、男の子その1の特技「チェック」によって弱点のPSIも判明するので、戦略面もやりごたえがマシマシに。

前作の男の子その1枠「ロイド」は全くの役立たずでしたが、今作は極端に弱いキャラも強いキャラもいないので良いバランスだと思います。

天才写真家


道中で度々現れ写真を撮っていく謎のおじさん。多分撮った写真はエンドロールで流れるんだろうとは察しがついていましたし、粋な演出だとも思います。
が、それにしても多すぎた。良いところで中断されて、気が抜けるBGMの中ボタン連打を要求されるイベントという印象しかない、クリア後は。

仲間は誰もカメラ目線をしてくれないし、ピースもしてくれないし!(仲良くなった終盤にみんなもピースしてくれるようになるのかな、なんて思っている時期もありました)

改善されたようでされてないアイテム欄

持ち物枠の少なさは問題点でした。今作ではスペースが増設された上にほぼ自由にアイテムの預かり、持ち出しが可能となりました。
これで快適になったんやろなぁ…と思いきや、寧ろ前作以上にカツカツだったかもしれない。

まず、捨てられないアイテムが異様に多い。キーアイテムは基本捨てられないのは当然だが、数が多いのでストーリーが進むにつれて倉庫にどんどん溜まっていく。あとジェフの修理品も捨てられないのばっかだった気がする。序盤専用の武器とかいう、上位武器に乗り換えた後はまず使い道がないものまで保管せざるを得ないのは流石に不親切。

それでいて倉庫の保管数はなぜか大幅に減衰。これじゃ手持ちの枠が増えても意味ないやい!

え?うーん…。

ポーキー・ミンチ


印象に残ったキャラですねぇ。黒幕の手先で小者臭はすごいけど、因果応報な最期は(まだ?)描かれずに次作へ持ち越し。何より子供の冒険の敵が子供、というのも面白い。

元々このゲームは雰囲気ゲーなとこあるし、キャラの過去の掘り下げや動機を詳細に語るのが無くても私はあんま気にしませんが、、ポーキーについてせめて想像する材料くらいは欲しかった、という意見が多いようです。それぐらいには描写が少ない。

ただ、私はあのマジカントのワンシーンだけで十分だったりします。ネスの記憶や感情によって作られた精神世界「マジカント」に登場するポーキーはこんなセリフを言っています。

◆ネス、お前はいいよな…。なんかお前のことがうらやましいよ。
◆……。おれなんかダメさ。だけど、ネス…ま、いいよ。
◆いつまでも仲良くやっていこうぜ、な。

正直このゲームで一番涙腺が緩んだシーンです。MOTHERのラスボス戦とタメ張れるかもしれない。

物語序盤から出てきて、世界の破滅まで目論んだポーキーは最悪の隣人だし徹底的に嫌なキャラとして描かれていますが、この場面は作中で唯一ポーキーの違った一面が見れるのです。

ネスが感じた印象、体験が表象化した世界なので、これはネスの間違った印象なのかもしれません。ネスがポーキーに「こうあってほしい」願望が表出されているに過ぎないのかもしれない。

しかし、これがポーキーの本心でありネスはそんな彼の内面を本能的に察していたとしたら、劣等感からポーキーが凶行に走ったのだとすれば…。

「なんかお前のことがうらやましいよ」「…おれなんかダメさ」「いつまでも仲良くやっていこうぜ、な」

アカン、泣いてまう(´;ω;`)

こういう、悪役がふと見せる本来の姿って描写に私はめちゃくちゃ弱い。劇場版呪術0の五条と夏油のシーンはボロ泣きしましたよ、えぇ。

まとめ

前作もしっかりプレイしたおかげで、より楽しむことができたと思ってます。やっぱ2が名作と言われているゲームもちゃんと初代から遊ぶべきですね。

神ゲーなのは言わずもがな、ポーキーという悪役が個人的に刺さるものがあります。彼が悲しき悪役なのか、吐き気を催す邪悪なのかは3までのお預けですね…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?