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思ってた少女漫画が少女漫画雑誌で出ていない問題
この前『ちはやふる』最終巻が刊行して、めちゃくちゃ感動したんですよ。
かなり後の巻(多分46巻か47巻あたり)で初めて読んだので、本当に遅れも遅れですが、その時にちょっと思ったんですね。
「これ、リアルタイムで……いや、せめて序盤10巻くらいで読み始めてたら、ワタシの少女漫画観は根こそぎ変わったんじゃないか。やりたいことへの方向性も変わったかもしれない……」
ワタシは少女漫画好きだと自分で思っていたのですが、ここ最近は少女漫画レーベルの本を手に取っていません。『ちはやふる』もBE・LOVE連載、少女漫画雑誌ではなく女性誌です。「昔の少女漫画が好きだっただけで、今少女漫画って別に好きじゃないのでは?」という雰囲気も漂いますが、自分が少女漫画テイストだと思っている要素が入っている漫画は結構ちょこちょこ出ています。
未完結のものに限っても『シャドーハウス』『舞妓さんちのまかないさん』『少女ファイト』『乙嫁語り』『来世は他人がいい』あたりはワタシの中では少女漫画として読んでいる感じです。(最近トーチで連載している『マオニ』もワタシの中では少女漫画認識です)
他にも『かげきしょうじょ!!』は今でこそ少女漫画雑誌の『MELODY』で連載されていますが、当初は青年誌である『ジャンプ改』で連載されていましたし、連載当時めちゃくちゃ好きだった『約束のネバーランド』もジャンプ連載でした。
「ワタシの好きな少女漫画とおぼしき作品は少女漫画誌で連載してない……」
『天幕のジャードゥーガル』はSouffle連載……女性誌エレガンスイブ運営のオンラインサイト、『裏バイト:逃亡禁止』は裏サンデー連載……。『スキップとローファー』は月刊アフタヌーン連載……。『海が走るエンドロール』は……おおう、ミステリーボニータは少女漫画雑誌だ! やっと見つけた! でもヒロイン65歳で少女というか若い女性とは言いがたい。とりあえず少女漫画誌連載なのでよしとしよう。
「もしかしたらワタシの好きな路線は結構偏っているのではないだろうか」
どの作品も面白いですし人気作です。注目を集めているし、例に挙げた作品の多くはメディアミックスしています。でも例に挙げた作品で少女漫画誌連載作品は二作しかないんです。
まあでも、こう並べてみて「どう偏っているか」は一目瞭然です。「恋愛(正確にはヒロインと相手役との恋の進行)がメインテーマの作品がひとつもない」のです。
もちろん恋愛要素は割とあります。半分以上の作品には入っています。
でもそこがメインテーマの作品がないんです。そういう風に探そうとすると少女漫画誌連載の作品が全くといっていいほど眼に入らなくなるのです。
「そんなえぐいバイアスが入ってるから少女漫画に関心がないんでしょ」そう言われるだろうと思います。
でもそれ、いつから「えぐいバイアス」になったんでしょう?
少年誌や青年誌は恋愛もの、お色気もの、萌えものはあったとしても、そうじゃない作品だって含まれているじゃないですか。少女漫画雑誌にも昔はそういう作品が多くありました。
「えーと、最後に普通に買った少女漫画レーベル刊行の漫画ってどれだっけか?」そう思ってチェックしてみたところ『校舎のうらには天使が埋められている』……完結が2013年でした。大昔でした。ごめんなさい。『さよならミニスカート』は2019年から連載中断しています。それでも三年前です。昔でした。
多分今だってそれなりにあるんですが、個人的にどうもファンタジィ要素強めだとちょっとマイナスに感じるっぽいので、他のパートで刺さらない限りはスルーしてしまう感じがあります。そっちの方が問題の大きなバイアスだと思っていたので、恋愛メインでないことは脳内でそこまで強いバイアスには入れていませんでした。(でも多分ファンタジィで恋愛メインまで重なると「ほぼ絶対読まない」だろうと思います)
いやー、だって昔は少女漫画にもそういう作品割とあったし……青年誌や少年誌は今でも普通にあるし……恋愛路線の作品が要らない人でも読める作品の方が断然多いし……。
とりあえずワタシの中での少女漫画の大前提定義がA『少女、または若い女性主人公の少女漫画誌連載の作品』という感じで、刊行予定の研究本『少女トラベルミステリ』あたりとも近い連動なのですが、自分の好みではないB『主人公と相手役との恋の深まりがメインテーマ、もしくはノルマ』の作品はあまり読みたくないのです。ちなみにBは主人公の性別を問いません。男性主人公でも特に読みたい訳ではないです。
ただ、どうもうまく探せていないのか少女漫画誌連載でAでありBでない作品に当たることができていません。
結果的にBを避けて作品を探すとA'『少女、または若い女性主人公の、少女漫画的な作品が載っている女性誌、少年誌、青年誌連載の作品』を読むことになる訳です。一応マイナスの条件としてC『ファンタジィ寄りの作品』というフィルタはありますが、こちらは即死判定ではなく、他のプラス、マイナスと組み合わせた状態で発動します。そこよりやや重要度が下がるマイナスの条件としてD『結婚がテーマの作品』がありますが、他の要素が好みだったら吹っ飛ぶ程度の重要度です。(『乙嫁語り』はもろに結婚がテーマですし)
あまりになさすぎるのでA''『少女、若い女性ではない主人公の少女漫画的な作品』に手を広げて少女漫画として読まないとと厳しい感じです。
ちなみに少女漫画雑誌にも男性主人公かつ恋愛と無関係な作品もそれなりに載っていて、人気作もたくさんあります。むしろ恋愛要素と関係ない作品を少女漫画レーベルで探すと男性主人公作品の方が多いくらいの印象があります。他にも少年誌、青年誌掲載の少女漫画的な作品も数多いです。そちらはそちらで読んでいるのですがどうしても思ってしまうんです。
「少女が主人公の少女漫画で、恋愛ノルマじゃない作品で面白い新作を探したいんだけどな……」と。
そういう時、どうしたらいいんでしょうね……。
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