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秘書の資格って、役に立つ?①秘書検定試験

既に秘書として働いていらっしゃる方もいれば、そうでない方もいらっしゃると思いますが、秘書の資格はお持ちでしょうか。


有名どころでは秘書検定試験。

日本の会社で秘書を続けていきたいのであれば、実務で役に立ちますので、勉強することをお勧めします。(ただし、これで転職や給与交渉で大きなプラスになるかは別の話です)

その理由は、まず何よりも、社会人の常識として身に着けておいた方がいい基礎知識を学ぶことができます。慶弔関係、お客様応対、電報、お礼状など意外に日常では使用しない単語や表現、決まりごとがありますので仕事を早く回すためには覚えておいた方が早い。ネットで全部調べれば出てくるのは、事実ですが、検索が上手でないと間違った情報に当たってしまうこともあります。しかしながら、秘書検定試験のテキストは堅苦しい方法が書いてある可能性はありますが、間違っていることは基本的にないでしょう。よって、受験せずとも勉強・一読をお勧めします。

次に、秘書の経験がないけれどもアシスタント職に採用された場合は、絶対に2級までの本は読んでおいたほうが良いです。それは、上記の社会人常識ではなく、秘書としての常識、共通認識を持つことができるからです。スケジュールの組み方、立ち居振る舞いや仕事の仕方で秘書としての基準がありますので、それを知らないと周りに秘書に迷惑をかけ円滑に仕事ができませんし、ご自身の評価も下がります。

実は、秘書経験のないアシスタント職の方と一緒に働いた時に、資格もお持ちでなかったこともあり、仕事が非常にやりづらかったことがありました。秘書であればわかっていることを知らない、仕事の仕方なども行き当たりばったりで、言葉遣いや身だしなみも社風とあっているのかしら…と心配したものです。その方については、社としてもアシスタントとして採用するものの、会社としても違うキャリアに進むだろうという合意があったようで、スキルやタレントのミスマッチがあるのはわかっていたのでしょうが、一緒に働く方は大変。アシスタント職で採用されるのであれば、それが最終的なゴールではなくても秘書の心得の本を2-3冊ご自身で読んでおくことは最低限のマナー。どの本がいいのか分からないときは秘書検定の試験を(つまらないですが)お読みください。効率よく仕事ができなくなってしまいますので特に会社内の他の秘書の方と働くことがあるようでしたら、秘書検定の本をお勧めします。

2級までは役に立つので、受験するかは別として知識として読んでおく、もしくは会社に一冊置いて辞書代わりに使うことが良いでしょう。

では、それ以上についてはどうなのか?

先に1級についてお話ししますと、日系の会社で来客対応も多いのでしたら受験なさった方が良いでしょう。なぜなら、秘書検定での基礎が立ち居振る舞いとして身についているとお客様に不快感を与えないためです。

準1級から面接が入り立ち居振る舞い・身だしなみが厳しくチェックされます。面接対策のセミナーを受講したことがありますが、外資畑で秘書をしていた私からすると屈辱的です。お辞儀をするために背中をぐっと押されたりするからです。正直、慣れないな、と思いました。

ただ、先輩秘書の方とお食事に行って、こちらの部署で経費精算することになった際に、”おごちそうさまでした”という言葉の後に、本当に美しいお辞儀をなさったのです。さっと頭を下げて一時停止、それからゆっくり頭を上げる一連の仕草は、教科書通り!あまりそういう方をお見掛けしないので、素晴らしいなと感動しました。

そう、秘書のお辞儀ひとつで相手を感動させたり、よい印象を与えることができるのです。”だるいなぁ、上司のお客様になんで私が45度とか30度に頭下げてお辞儀しなきゃならないの。”と思う方もいらっしゃるかもしれません。私も、それは十分に理解できます。ただ、お客様の来社理由によっては、秘書のぞんざいな仕草が、会社に対するマイナスの評価を与えることもあります。秘書とは、そういう存在なのだと意識したうえで来客対応する。そのための上級秘書としての所作を叩き込むためにも、日系企業で来客対応もする上級秘書を目指していらっしゃるのであれば受験することで実務の役にも立つようになります。

今回はお辞儀を例として挙げましたが、他にも来客状況対応などで秘書として相手に気持ちよい対応をするコツを学ぶことができますので、秘書検定1級試験、難しいという方も多いですが是非トライなさってください。

準1級につきましては、正直通過点ですので受験する必要はなく、勉強しておくだけでよいでしょう。準1級の受験をするのであれば、1級受験を目指した方が早いです。もちろん、知識のギャップを埋めることができない、面接準備も早くからしたいようでしたら安心感を得るために準1級を利用することもよいアイディアですね。

資格試験は、資格のために勉強するのではありません。なりたい仕事につくために、やりたい仕事をするために利用するものです。資格のための勉強ではなく、将来の自分のキャリアのための勉強ととらえて取り組むと明るい将来がイメージできるので、嫌になった時には、”将来こういう秘書になりたい”というビジョンを思い出して取り組みましょう。

そのあたりについては、ラジオでも軽くお話ししていますので、リンクを貼っておきますね。

https://stand.fm/episodes/6002299ec03b415dbdaec3cb

では、何かお役に立てることがありましたら嬉しい限りです。

素敵な秘書になられてください♡

Grace


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