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4/5 大阪杯から一夜明けて

夜が明けて月曜日。

今週は桜花賞で、それが終われば皐月賞。我々競馬ファンが春の訪れを感じる季節は、もうすぐそこまで迫ってきていることを痛感させられる。今年は白毛の女王の戴冠に、その親戚の破天荒娘、3冠馬の娘たちが阻止へ挑むという構図だろう。いいかげん晴れの良馬場で大舞台をやらせてあげたいものだ。気になって天気を調べると、流石に今週は大丈夫そうだ。

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しかし昨日の大阪杯を見返しても、やはり馬場の影響が出すぎだろう。確かに真に強い馬は馬場など関係ないという持論がある。現にオルフェーヴルやディープインパクトは泥んこのダービーや宝塚記念を勝っているわけだし。そういう点を踏まえても、コントレイル陣営の「馬場が…」という言い訳は腑に落ちない。それは確かにそうなのだが、昨日の大阪杯を何度も見ると果たしてその持論は正しいのかどうか分からなくなってくる。

馬だけで走るならそれは確かにそうなのだが、競馬には「騎手」がつく。彼らの展開予想、位置取り、レース展開。レースが生き物と言われるように、それひとつでレースの性質はだいぶ変わる。サリオスの松山がインを突いたのも、コントレイルの祐一が外を回したのも、レイパパレの川田が絶妙なラップを刻んで逃げ切ったのも「作戦勝ち、作戦負け」という事になる。

考えすぎると何を言いたいのかさっぱりわからなくなってくるためとりあえずここでひとつまとめて言いたいのは「この持論に疑問が生じた」という事だ。馬だって生き物だ。歯車ひとつ狂えば走りたくなくなるだろう。昔で言えばナリタブライアンはケガから復帰した後はまるで本来の走りに戻らなかったという話もあるくらい、繊細。雨が大好きな馬もいれば大っ嫌いな馬もいるだろう。「強いからどのコースも万能」「どんな展開も対応できる」それは確かに理想形なのだが、そんな馬ばかりではない。近年で言えばアーモンドアイだって高速馬場の東京では強くともトリッキーな中山コースでは惨敗(熱発明けで万全でなかったという可能性もあるが)しているし、ブエナビスタがあの大逃げにやられるのも想定はできなかった。

「負けたからコントレイルは弱い」とか「モズベッロにキレ負けるグランアレグリアのピークは終わった」とか決めつけるにはいささか早計だろう。ディープタイマーが発動していたとしたらあの道悪で3着に来るのも厳しいと思うし(いや、馬券的には4着でもよかったんだけど…)グランも結果的には道悪曇りの高松宮記念とは、雨中の道悪が勝手が違ったという話に落ち着く。サリオスも良馬場の2000でコントレイルとやればどうなるかはまだ分からない。恨むべくは天気のほかないだろう。

レイパパレは改めて見ても「圧巻」の一言に尽きる。川田のラップ刻みも、コース取りも100点満点に近いだろう。この勝負服で阪神と言うと、ぶっちぎったリスグラシューが重なる。恐らく無事ならば今年を含め後2年は現役だろうから、まだまだ楽しませてくれそうな馬なのは間違いない。道悪でクロノジェネシスと激突したら、どちらが勝つのかという楽しみもありそうだ。

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(レース前友人にドヤ顔で言っていたのが恥ずかしい限り)

願わくば、晴天の宝塚記念で4頭が再激突し、そこにデアリングタクトも加わって「春のドリームレース」が実現してほしいものだ。そこで真の最強馬を決めればいい。

さて、クラシックが始まる。生涯に一度だけのレースで織り成される熱演に期待して、今週も必死に生きていたいと思う。

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