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『音楽』 その2

   その2なんで、まとめずにざざっと書きたいこと書こうと思う。今週は色々と完了したので心が楽。

   このアルバム、なんだか椎名林檎と近い気がする。かなり好き。東京事変の中で一番…とは安易に言えないのは自分でもめんどくせえなと思うけど、そのレベルで好き。ながら聴きや無限ループが心地いい、昼夜関係なくお母さんがリビングでずっとかけてたりする、聴けば聴くほどはまる、そんなアルバム。シチュエーションを選ばないというか、中毒性があるというか。そして基本的にスピーカー等でながら聴きしている時は集中力は散漫しているのであって、イヤホンでじっくり聴くとまた一曲一曲新鮮さを帯びながらも、その度に愛着が深まっていくのをしかと感じる。

   やっぱり「黄金比」めちゃくちゃ好きだな。全パート好きだしサビの高まりも、カタカナ英語の誇張した発音も、何より歌詞が好き。"さあ委細は非公開偏に見たいようにご覧になって大いに結構"大好き…。あと"万事OK"からの歌詞も分かりすぎて、ズブズブくるし、羨ましいとも少し思う。ナンセンスで片付けてしまいことって、腐るほどあるよな。

   あと「孔雀」にでてくるAKAって意味知らなかったのだけど、"別名、またの名を"という意味だったんだ。ラップだし、なるほどなとなった。そんでもって"クランケの副交感神経系を刺激"って素敵に格好良くて、見事にツボをついてきよる。一生ついていく!!となってしまう、これは。

   あとは、そう、ベース。私は聴く分には、軽音等に無関係だった人とか音楽未経験の人は存在に気が付かないような、ひっそりとしたベースが好きかもしれない。でも実はその音域ごっそり支配している、ないと成り立たないっていうような。まあ元来ベースってその役割りなんだけど。目立たなくてなんぼって思っているからかな。それでいてたまにクイッとハイによってきておっ?となるのが好き。実際弾くとなると、運指がめちゃくちゃ特徴的なのとかが好きだけど、その点師匠はこの二つをものすごいハイレベルでやってのけるし、この人のベースラインって本当に他に類を見ないもので、だから大好き。クセになる。

   なんか好き好きしか言ってない文章になっちゃったけどまあいっか。このアルバム結構歌詞に目と耳がいっちゃうので、今脳みそが深読みとか考察に走りがちだからこんくらいで丁度いいかもしれない。

   私は、林檎の歌詞が好きな曲の一番目か二番目に「余興」を挙げるような人間だけど「緑酒」ってこの曲と地続きな気がして、というか今或いは未来にやってきてくれた感じがしてとても嬉しい。

   真面目にやってる人間、誠実な人間が割を食うのって本当にやだなと思ってて、でも広く広く目を向けられる林檎さんの、言うなれば愛の大きさは、最早宇宙レベルじゃんってもう本当に恐れ入る。社会とかいったりするのかもしれないけれど、巨大な壁が目の前にあってもう到底太刀打ちできんよ、どうすんのこれっていう問題にまいっちゃったり、奥の奥の本当のことなんて分からないのに正解を選ぶのって大変で、だからじゃあ何もしないのかってそんな訳にもいかないし。今のところ考えることかなと思うけど。村上春樹の「卵と壁」のスピーチを思い出して、まあここまで二極化せずとも、市井の民という言葉を使うってこういう姿勢でもあるのかなあなんて考えたりした。





   


   

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