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顧客エンゲージメントを測定する

 ボルドリッジが目指しているのは、顧客エンゲージメントの獲得です。

 そうはいっても、自組織あるいはブランドに対して、顧客エンゲージメントがどのくらい高いかがわからなければ、改善を計画することができません。

 ボルドリッジは、その核となる価値観と概念のひとつに「事実に基づくマネジメント」を置いて、測定した事実に基づいて戦略を立て実行に移すことが大切であるとしています。

事実に基づく経営(Management by Fact)
事実に基づく経営には、組織内および競合環境の両方で、組織のパフォーマンスを測定して分析する必要があります。パフォーマンスの分析は、組織の評価、調整、および意思決定をサポートする必要があります。
(ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より引用。)

 顧客エンゲージメントを測定するツールとしては、ギャラップ社のCE11がよく知られています。
 CE11では、その最初の質問が、「全体として、あなたは[ブランド]にどのくらい満足していますか?」([ブランド]にはあなたの組織名や商品・サービスのブランド名など満足の対象を入れます)であり、顧客満足度調査における総合満足度のような質問となっています。
 これ続く2つの質問と合わせてCE11の最初の3つの質問を顧客ロイヤルティに関する3つの質問(L3)としています。
 CE11は、さらにその後に続く感情的愛着に関する8つの質問(A8)と合わせて、全部で11の質問で構成されています。

L 3 + A 8 = CE 11:顧客のロイヤルティの中心にある質問。

 質問を見て見ます。
 以下、[ブランド]には、組織名・企業名やブランド名が入ります。

顧客のロイヤルティを測る3つの質問(L3)

質問1 全般的に、あなたはどのくらい[ブランド]に満足していますか?
質問2 [ブランド]を選択/再購入し続ける可能性はどのくらいありますか?
質問3 友達や仲間に[ブランド]を勧める可能性はどのくらいありますか?

感情的な愛着に関する8つの質問(A3)

信頼
質問4 わたしはいつも[ブランド]を信頼しています。
質問5 [ブランド]は常に彼らが約束したことを実現します。

誠意
質問6 [ブランド]はいつも私を公平に扱います。
質問7 問題が発生した場合、私はいつでも[ブランド]を信頼して公正で満足のいく解決に到達することができます。

誇り
質問8 [ブランド]の顧客であることを誇りに思います。
質問9 [ブランド]は常に敬意をもって接してくれます。

情熱
質問10 [ブランド]は私のような人にぴったりの会社です。
質問11 [ブランド]のない世界は想像できません。

ギャラップ「常連客」より引用。翻訳筆者)

★★

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】は、米国政府のウェブサイトから無料でダウンロードできます。これは、米国が開発した組織経営のガイドです。Baldrige Excellence Builder / NISTのページ下方に、Non-English Versionsとして、Spanishと並んで掲載されています。






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