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ボルドリッジを用いて組織の変革を進める方法

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断(セルフアセスメント)・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 あなたの組織が、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークを具体的にどのように活用したらよいかを見ました。

 実際に、ボルドリッジ審査基準に回答していくときの進め方について紹介します。

ボルドリッジ審査基準に回答する方法

 これから示すガイドラインは、審査基準の17のプロセスと結果の審査項目の質問に最も効果的に回答する方法を説明します。

※17の審査項目とは、プロセスの6つのカテゴリーに含まれるそれぞれ2つの項目と結果のカテゴリーを構成する5つのサブカテゴリーを指します。

 この情報は、主にボルドリッジベースの賞の申請者を対象としていますが、自己評価にこの審査基準を使用している組織にも役立ちます。(もしお持ちなら)ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークのページ32-33にある評点ガイドラインを含め、評点の仕組みを参照してください。

評点ガイドラインは別の記事で学びます。

最初のステップ

1.ボルドリッジ・フレームワークについて学びます。
 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの完全な方向性を提供する次の各章をよく理解してください。
 ・パフォーマンスエクセレンスに向けた審査基準(4〜28ページ)
 ・評点の仕組み(29〜34ページ)
 ・主要用語集(46〜53ページ)
 ・審査基準の解説(ウェブサイト)

2.審査基準の項目を読んで回答する方法を理解します。
 パフォーマンスエクセレンスに向けた審査基準の構造(2ページ)を確認します。そこでは、審査項目のタイプ、審査項目のさまざまな部分、および、それぞれの部分の役割が示されています。
(このページについては別の機会に紹介します。)

3.評点の仕組みを確認します。
 回答を準備するときは、審査基準と評点ガイドライン(32〜33ページ)の両方を考慮してください。
 プロセスの項目(カテゴリ1〜6)の質問に回答する際には、評点ガイドラインにあるプロセスの評価要素(アプローチの成熟度、その展開の範囲、学習の範囲、および、パフォーマンス管理システムの他の要素との統合の範囲)に関する情報を含めます。
 同様に、結果の項目(カテゴリー7)の質問に回答する際には、評点ガイドラインにある結果の評価要素に関する情報(実際のパフォーマンスのレベル、結果の傾向、関連する比較データ、パフォーマンス管理システムの重要な要素との統合、および、改善プロセスの結果)を含めます。
 審査基準の質問に対する回答の「良さ」は、評価軸(ADLI / LeTCI)を考慮して決定されます。

4.主要用語の意味を理解します。
 審査基準および評点ガイドラインの多くの用語には、一般的な意味とは多少異なる意味があります。 この場合、用語は小型の大文字(日本語版ではゴチック)で表現され、主要用語集(46〜53ページ)で定義されています。これらの用語を理解することで、組織を正確に自己評価し、プロセスと結果を、回答を確認して改善努力を計画している人々に伝えることができます。

5.組織プロフィールから始めます。
 組織プロフィール(4〜6ページ)が最も適切な出発点です。審査基準をリーダーシップとマネジメントのガイドとして使用する場合でも、自己評価、申請書の作成、あるいは、それらのいずれかを確認する場合でも、組織プロフィールは、組織の事業、ミッション、および、パフォーマンスにとって何が最も関連があり重要かを理解するのに役立ちます。

 これらを踏まえて、プロセスおよび結果の回答に進みます。

※ページは、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(2021-2022版冊子)のページです。この記事は、同書35ページ「審査基準への回答の方法(How to Respond to the Criteria)」を参考にしています。

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 筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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