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タイさんの取材ヨレヨレ日記㉔ 夜討ちは太ります

記者が夜討ち先で張り込み、帰宅した相手に情報を確認した後、記者クラブや本社に戻って関連記事を書けるのはとても運が良い日だけ。大半の夜討ちは空振りに終わり、記事にできるようなネタは得られません。

そんな日でも、取材先とのやり取りを詳細なメモに残して、同僚たちと情報を共有するのが記者のルールです。まだ、インターネットが普及していない時代は、こうしたメモは共用のノートに手で書きこむのが通例でした。一連の作業が終わると、もう夜中です。

それから夕飯を食べに出るとなると、行先は深夜でも営業しているお店に限られます。私が夜討ちの帰りに多く利用したのは、鳥そばが名物の六本木の中華料理店と、神楽坂にあった甲州ワインが豊富なレストラン。どちらの店も料理が美味しいうえに、こちらはお腹がペコペコです。深夜にもかかわらず、どんどん飲んで、食べてしまいます。これはもっとも肥満する行動パターンです。

今では誰も信じてくれませんが、記者になる前の私は決して太ってはいませんでした。身長178センチで、体重は73キロくらい。しかし、あれから早30年余りが過ぎ、この間に体重は10数キロ増加。一方、身長はトシとともに縮み始めたようで、学生時代の友人に久しぶりに会うと、「別人かと思った」と驚かれます。

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