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19歳になる君に

 好きなアイドルが19歳になった。それと、彼を好きになってから1年と少しが経った。

 この1年は、見るたびに違った顔を見せる彼にメロメロになっていたらあっという間に過ぎていった。各種雑誌で見せる表情の振り幅だとか、パフォーマンスの度にきらめきを増す表現力だとか、見るたびに情感豊かになっていく歌声だとか、経験を重ねるたびに生命のきらめきを感じさせる演技に心を奪われて部屋を転げ回っていたら、彼を好きになって2回目の8月23日がやって来た。なんてことなかった日が特別で、意味のあるものになることの幸せを感じている。 

 昨年の今日はちょうど配信ライブのオーラスで、メンバーからサプライズでお祝いしてもらった彼はすごく照れくさそうに、幸せそうに笑っていた。今年の8月23日もライブがあって、今年もきっと照れくさそうに、幸せそうに笑うのだろう。これからもずっと、彼が、愛するメンバーと共に笑っていられる未来があることを祈っているし、信じている。
 私は、好きな人間には、笑っていてほしい。もちろん泣きたいときは好きなだけ泣けばいいし、負の感情を無理矢理押し込めるようなこともない方がいい。笑っていてほしい、というよりは、彼の身に、彼の笑顔を奪うような事象が起こらないでほしい、というのが近いかもしれない。彼の過ごす日々が温かい笑顔と幸せに満ちたものであってほしい。ちょっとした嫌なことから芋づる式に嫌なことを思い出して眠れない夜や、焦りや不安、やりきれなさで泣きたくなるような日はできるだけない方がいい。好きなものに触れて、おいしいものを食べて、愛する人たちと喋って、心豊かに、健やかに日々を過ごしてほしい。
 彼が語ることばを見ていると、彼の見ている世界はとても美しいのだろうなと感動する。雑誌などのインタビューで「まだ子どもでいたい」とたびたび発言しているのは、大人になって、今まで見えていたものがだんだん見えなくなっていくのが悲しいのだろう(と、おこがましくも解釈している)。彼の見る世界がこれからも美しく光に満ちたものであることを祈っているし、彼はこれからもその感受性をより豊かなものにしていけると信じている。

 そんな愛すべき人へ、19歳の誕生日おめでとうございます。君が見せてくれる表情を、表現を、きらめきを愛しています。君が誰かに優しくあろうとする姿を見ていると、私もできる限り誰かに優しくあろうと思えるし、それと同じくらい、君が自分のことを愛して、慈しんでいてほしいと願っています。

 君にとって19歳の1年が実り多く、幸多きものでありますように。

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