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ようこそ 犬語の世界へ  自分の犬の犬語を信じよう②

春の花が終わって、犬のお供で見かける花ばなも紫陽花やホタルブクロといった初夏の花に移り、四季を五感で楽しめる犬の散歩のお供は本当に贅沢だと改めて思える日々です。

人間が独り、ブラブラと他所の庭を覗いていたら怪しまれますが犬の散歩をしている人に見られることで、私は心置き無く他所の庭の初夏の花を堪能できるのですから、オイヌ様々なのです。

気温が高い夏場の朝の散歩は遠出ができず、ご近所の公園や近くの集合住宅の木陰が多い中庭を利用しています。
この辺りもコロナ禍のリモートの影響か子犬の姿が目立つようになりました。

そんなある日、トイプードルの付き人さんとコースが重なり、マンションエントランスで出会ってチーはちょっと吠えられ、付き人同士軽く会釈してお互い反対方向へ進んだのですが住宅街でまた出会いました。
距離5mほど、トイプーはチーを見て吠えています。
こちら側が車の影になりお互い気がつくのが遅くなりました。
当然、トイプーは吠えます。
吠えることを気にして付き人さんがリターナブルリーシュを短く巻き取ろうとするので、私はそれをやめるようにお願いしました。
付き人さんはちょっと驚き「大丈夫ですか?」と訊ねてきたので「黒くて大きいけど大丈夫ですよ」とお答えすると付き人さんは巻き取るのをやめてくれました。

トイプーは確かに大袈裟に吠えてはいるのですがチーのボディランゲッジは、トイプーへの不審も何の不穏もありません。
トイプーちゃんも短く区切った吠えと、ところどころにプレイバウというボディランゲッジを入れて、チーに何かを伝えています。
吠えているから嫌がっている、怖がっているというのはその外観からはわかりません。
パーソナルディスタンスになってからわかることも多いのが犬の吠えです。

チーは頭を下げ、目を細めて鼻面をトイプーちゃんに差し出します。

トイプーちゃんはちょっと後ろへ下がり、また少し前に出てバウをします。
それはまるで「まって、心の準備をしているのです」と、伝えているようでもあります。
付き人さんはビビリで困るんですって言いますが、ビビリではなく、犬として通常の警戒と新奇のものへの好奇心と不安との葛藤です。
後退とバウを繰り返しながら自分で距離を詰め、チーが差し出した鼻面に同じ様に鼻面を近づけてクンクンと臭いを取り出しました。
腰は引き気味ですがトイプーちゃんの好奇心が後押しした未知の大型犬との挨拶でした。
トイプーちゃんは3kg、チーは30kgです。
熊か鯨かにも見えているかもしれません😆

小さな犬が恐怖心を自分で調整して自分で成功させているのです。
自分で選択していることがうまくいったという、トイプーちゃんの(*´∀`)♪エヘヘという声さえ聴こえるようなシーンです。

その後、付き人さんとの少し立ち話中も、チーの周りでバウを繰り返し、バウのまま左右に移動してチーを遊びに誘ってくれましたが、暑いの苦手なチーは黙って見ているだけでした。

話している人間のことは気にならず、フタリして並んで遠くを見る姿はリデルと並んでいた光景を思い出し、少しうれしくもありました(´- `*)

相手に向かって吠えてしまうのを失礼と感じるのは人間社会では当たり前のことですが、犬と暮らす者同士、犬語(ボディランゲッジ/ストレスサイン)への理解が深まるといいなあと思う日々です。

そしてまだ続きます。
自宅付近に馴染みのMダックスちゃんとその付き人さん。
Mダックスちゃんは尻込みして前に進みません。
この日は自宅前で水道管の工事の準備でいろいろガチャガチャと騒々しく、工事の人もわらわら。
尻込みするMダックスちゃんを付き人さんはリーシュで引いて進もうとしますがMダックスちゃんはますます後退します。

見かねて、たぶん工事のことで怖がっていてここを通りたくないみたいよ、と、伝えると、付き人さんから如何にも人間的な答えが来ました。
「いつもの散歩コースで通っているのにまた同じ道を戻るのなんて、ビビリで困るの」と。
うん、でもRちゃん、怖いって言ってる、違う道が良いってママに言ってますよ、と、伝えると付き人のママさんがリーシュを緩めたのでMダックスのRちゃんは即座に頭を今来た道の方向にして「ママ、早く行こう❗こっちが安全😊」とボディランゲッジで伝えています。
付き人ママさんはちょっと渋りましたが、そのままRちゃんの後を追ってくれたのでヤレヤレでした~。

本当に自分の犬の犬語を信じよう、これに尽きる出来事二つでした。

では~また。

#犬のボディランゲッジ #犬の散歩 #犬語
#ドッグトレーナー


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