舞台編「ヒーローに見えない男/缶コーヒーを持つ男」

2014/11/16 20:00
缶の階 舞台編「ヒーローに見えない男/缶コーヒーを持つ男」
@大阪/ウイングフィールド

昨日に引き続いて、缶の階さんの公演を観に行く。今日は、2本立てのもう一本。2本立てというからには、やはりつながっているのだろうとは思っていたのだけど、今回のお話も、"語られなかったセリフ"をめぐる物語だった。
昨日見た「客席編」は舞台関係者(?)と舞台を見る人との物語だったけれど、今回は、演じる人と演じられる人との物語だ。

昨日と同じように、やっぱり今回も、語られないセリフはどこへ行くのか、というところから話は始まるのだけれど、語られなくても"思い"はあって、作品である以上、語られなくても、舞台に存在しなくても、どこかにそれは確実に存在していて、それを見せるのが表現なんかなぁ、なんてことを思ったりした。

いや、しかし、太田さんはやっぱりいい役者さんだねぇ。ふとした間だったり、つぶやきだったりが絶妙です。

久しぶりの久野さんの舞台は、"舞台"や"演劇"を解体する物語だったような気がする。私たちのような舞台にかかわっている人間が見ると、それは自分たちのやっていることを改めて考えることになるきっかけになるけれど、純粋に舞台を見る人たちがこのお芝居を見たら、いったいどんなことを考えるのか、感じるのか、知りたいと思った。

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