ハムレット

2015/03/07 16:00
SPAC「ハムレット」
@静岡/静岡芸術劇場

こないだも蜷川ハムレット見たけど、今日は、SPACのハムレット。
いろんな細かなシーンや登場人物をざっくり削って、シンプルなハムレット。武石さんは、いままでもよく主役級の役をやっていて、去年のマハーバーラタでもかっこいいなあと思っていたけど、ハムレットでも、存在感があって、男らしい、かっこいい人やった。いやー、かっこいいわ。うん、かっこいいわ。(2回言う、というか、何回も言う)

ハムレットといえば、ついつい優男を想像してしまうし、優男の役者を使うことが多いような気がする。ま、最初から、最後まで悩み続けるし、気が狂った振りしながらぜんぜん行動せんし、グダグダやし、最後の最後にやっと投げやり的に復習するんだよな。考えてみたら、結構ヘタレだわ。
だけど、武石さんがやると、ヘタレに見えない。ま、ムキムキだし、ごつごつしたかんじだから、外見的にヘタレには見えにくいもんなあ。

そーそー、冒頭の幽霊が出てくる城壁シーンもないし、幽霊も出てこない(幽霊は、ハムレットの独り言で会話するから逆にリアルかも)。
無駄に殺されちゃうローゼンクランツとギルデンスターン、哲学的な墓掘りなんかも、出てこなかった。ま、こーなると、もちろんフォーティンブラスもでてこないよねー。いやー、シンプル。

元々使ってるテキストの違いなのか、演出の宮城さんの訳なのか、表現の仕方が違うせりふも結構あって、面白かった。
そして、ラストの演出が唐突すぎる感はあれど、古典に浸ってた、物語に入ってた観客に、水をざばーっとかける感じがして、びっくり。突然現実が降ってくる感じね。なんか、平成中村座の「夏祭浪花鑑」のラストシーンを思い出した。あれ、意識してんのかな。

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