日々を綴る（27）5月15日

賑やかな午前。どこか楽しそうな大人たちの声をBGMに、このあとの準備を黙々と進める。出されたコーヒーは非常に濃く苦みがあったものの、さすが自分の好きな店の豆なだけあって、美味しいとも思った。それでもやっぱりフルーティーなもの、酸味が強めのものが好きだけれど。

長時間にわたる移動。PCを開いて作業しようと試みるも、暑さと揺れとですぐ気分が悪くなり、諦めて本の頁をめくる。5月末までに読み終えるつもりだったにも関わらず、引き込まれて、あっという間に読み終えてしまった。ありありと情景が思い浮かぶようだったのは、やはり北海道、道東という土地に馴染みがある故か。すさまじい本だった。明日の移動中に読む本がなくなってしまった。どこかで調達しなければ。

降り立った駅の、空気の質感やにおいの違い。遠くまでやってきたことを、じわじわと実感している。