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日々を綴る (21)

「日々を綴る」ことを続けたいという気持ちはありつつも、20回まで書いてぱったり止まってしまっていました。

「忙しい」というのは完全に言い訳で、いつまでもだらだらと惰性で仕事をしてしまったり、ただただスマホをぼんやり眺めて別に欲しくもない情報を入れてしまったりしていました。
そんな日があってもいいとは思うけど、時間のコントロールがうまくできていないという自覚があるのにも関わらずその状態が続くのは本当によくないなと思うので、ここらでいい加減リセットします。という気持ちも込めて、久しぶりに自分のためだけに書く時間を設けてみました。

やっぱり言い訳になってしまうのですが、ここ2ヶ月くらい、確かに忙しかったんです。
思いがけない変化の波があって動揺したり、そんな中で1週間単位の出張が2回あって、日々の仕事をクリアしながらもそれに向けた準備があって、妙にばたばたしていました。

「変化の波」は今も静かに押し寄せてきているようなのですが(人はそれを「水面下で」と言う)、わたしの手の及ぶところにはなく、どうにもできずにいます。
ひとまずは出張×2が終わって、少しほっとしているところです。

出張へ出発したちょうどその日から、猛烈に暑い日々が始まりました。
帰ってきてからも、猛烈に暑い1週間が続きました。うだるような暑さでぼんやりとしてしまい何の意欲も湧かずにいましたが、この期間はたまたま「声」に触れる機会が続き、聞いているうちに、わたしは何か言葉を書き残しておきたいと思うようになりました。

書いたものは、同週に開催された朗読会で読む文書の募集があったので、そこへ送りました。というより、読んでもらえたらいいなあ、という気持ちも携えながら書いていました。
朗読会当日にこれが実際に読まれたかどうかは、わたしはまだ知らないままです。読まれたのだとしたら、どんな声色、どんな空気感だったのかな。


夏は嫌い

北の夏は、何もかもがせわしなくて、心が落ち着かない

雨が降る

まるで異国の地のような湿度と雨音に驚嘆する
これがわたしたちの日常になっていくのだろうか

熱帯の夜

風がほとんど入らない部屋の窓を開け放したまま眠りにつく
リネンのシーツとガーゼのタオルケットが心地よく感じられる頃には
空はもう白みはじめている

声を聴く

人の声は、おもしろい
「声にすべて出るんだよ」と言った人がいる
その意味が今日、少しわかった気がした

日々を紡ぐ

なんて言葉があてはまるような、丁寧な暮らしではないけれど
「日々のなんでもない記録や記憶が歴史のすべてだ」と思わずにはいられないから
ものすごい速さで駆けていくこの季節に流されることなく
こんな他愛もない日々のちいさなひとつひとつを、受け止めていたい。

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