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日々を綴る(15)

時間が過ぎるのがはやいです。はやくてびっくりしている。今日は午前中だけ仕事を休みにしました。今は9時。10時から予定があるのですが、その前に少しだけ海を眺めに行くかどうか迷っています。今日は風が強くて雲もかかっているので海岸には誰もいないだろうと予想しています。極力他の人と鉢合わせしたくないので、いつもそういうタイミングを狙って海岸へ向かいます。誰かがいてもまあいっか、と気にならない日もあるし、ああ車が停まっているなあ、やめておこう。とスルーして帰ってくることもあります。

と、ここまで書いて、出かけました。結局10時からの予定の前には海岸へは行きませんでした。その代わり、午後から仕事に行く前に海岸へ寄りました。朝は雪が降って風もあったけれど、お昼にはよく晴れていて、気温も高めで波も心なしか少し穏やかでした。

狙いどおり誰もいなくて、さらっと積もった雪の上に座り込んで少しぼんやり海を眺めます。防水のウェアを着ているわけではなく、ダウンコートとジーンズという服装なのですぐにお尻が冷たくなってきて、立ち上がります。いつまでもここにいられそうと考えながら時計に目をやって、そろそろ職場に戻らねばな…と思ったとき、赤いウェアを着て、青いソリを引いた女性がやってきました。その姿を見てわたしはすぐ理解します。先日斜里の海岸で大量のイワシが打ち上げられたというのは、けっこうな話題になっていました。あの感じはきっと、拾いに来たんだろうなあ。

イワシが打ち上がったのは1/15でしたが、そこから今日まで、わたしはこの海岸へは一切足を運んでいませんでした。ここに人がたくさんいる様子を、たぶんわたしはできる限り見たくないのだと思います。なんて自分勝手な。でも、誰も来るな、ということではありません。もちろんそんなことを言う権利はありません。ただわたしが人のいるタイミングを避ければ済むだけのことです。

それで、その女性と目が合って、こんにちはと挨拶をした流れで少しだけ話をしました。やっぱりイワシを拾いに来た人で、2~3日前にも来ていたそうです。そのときに十分拾ったけど今日も散歩がてら様子を見に来てみた、と言っていたものの、ソリだけじゃなくビニール袋を装着させたリュックも背負っていて、準備万端な様子でした。あと、散歩がてらと言いつつしっかり車でいらっしゃっていました。おもしろい。
たくさんの人がここに押しかけるのは見たくないけれど、ときおり訪れるこんな出会いは、嫌いではありません。



ちなみにわたしはというと、この数日間で他の海岸でイワシの姿は見ていたものの拾って食べるという気持ちにも美味しそうという気持ちにもまったくなれず、その様子を少し撮影だけして、あとはいつもどおりぼんやり海を眺めて終わり。という日々を送っていました。

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