カイルから学ぶ、優しい無神経。
先日見た映画「50/50 フィフティ・フィフティ」から感じたことのメモ。
主人公のアダムは若干27歳にも関わらず、ガンで余命わずかと宣告される。5年後の生存率は50%。そんな彼の闘病生活を描いた映画です。
まるで死ぬことが決まったかのようにヨソヨソしく接する同僚達。
看病すると啖呵を切ったくせに、すぐにプレッシャーに負けて浮気した恋人。(というか元々好きではなく利用していただけなのかも)
本人以上に取り乱し、同居を迫る母親とアルツハイマーで事態が理解できていない父親。
両者ともアダムの闘病生活においてマイナス要素にしかならない。
そんな中で親友のカイルだけは普段通りアダムと接する。
生存率50%と伝えると「悪くない。カジノなら最高だ」と笑い飛ばしたり。
アダムが抗がん剤の副作用を隠すために坊主頭にする際に、自身の隠毛を剃る為のバリカンを貸したり。
「お前のウリはガンってことだけなんだから、ナンパに活用しろよ」と無茶苦茶。
でもこれが正常な二人の関係性なのです。そしてそれをアダムは求めていたのかもしれません。
流石のアダムも病気が進行していくにつれてアダムの無神経な振る舞いに激怒したりもするんですが、実は彼は「ガン患者との接し方」の本を読んでアダムのことを考えて接していることがわかります。
めちゃくちゃいい奴なんです。
ガサツなアメリカ人って感じのカイルですが、彼だって親友が死ぬかもしれないのに、辛くないわけないのです。
なのに、無神経に振る舞うのはカイル自身も辛いに決まっています。
一番辛いのは勿論アダム、そのためにカイルはどんなに辛くてもアダムに普段通りの生活をさせてやろうと貫いたのです。
こう考えながらアダムが激怒するシーンを見ると、カイルの気持ちを考えてしまいめちゃくちゃ泣きそうになります・・
カイルの存在感が強すぎて、アダムのセラピストであり、のちに恋人となるキャサリンはそこまで印象に残らなかったなー
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