「フードインク」アメリカの食の多様性の無さ。
先日見たドキュメンタリー「フードインク」(2008)から。
同作品はアメリカの食料品メーカーの体質を非難しているフードドキュメンタリー。
前提として、僕はメディアが言うことについてフラットに受け取るようにしているし、どこまで本当のことなのかもわかりません。それにこのドキュメンタリーが出て12年経って業界の構造がどれだけ変わっているのかもわかりません。
その上で、同作品が言っていることを100%真実と仮定して受け取った感想。
マクドナルドの台頭により、アメリカ国内の食肉産業における大企業のシェアが圧倒的に高まり、農家や牧場ではなく「工場化」が進んでいる。
不自然に育てられた牛や豚、鶏。
そして政府の政策によって過剰に作られたコーン。
スーパーに並ぶ食品の大半にコーンが使われている。コーンから出来る「糖類」もカウントすれば9割近くの食品にコーンが使われているそう。
食肉の飼料にもコーンは使われているらしいが、牛はコーンを食べる動物ではないため、コーンを与えることで牛の腸内の大腸菌が進化してo-157が発生したと言う恐ろしい話も。
工場内でギュウギュウに詰め込まれた環境の中、病気になった牛がいればすぐに周りに感染し、感染した肉はチェックされずに出荷される。
食の安全管理は政府ではなく各企業に依存されており、資本主義の名の下に食の安全はないがしろにされている。
そんな食材をふんだんに使用したファストフードなんて食べたくない!と考えるのが普通ですがアメリカではそうはいかない。
なんせ、ハンバーガーより野菜の方が高い。
それなら安くでカロリー摂取が出来るハンバーガーを選ぶ低所得者。
多様性を謳うアメリカ国内において、食の多様性を享受出来るのは所得が中以上の所得者だけなのか。
良いも悪いも全て「自由」の国・・
海外のものと比べて日本のファストフードは安全という話も聞きますが、それでも心配であれば食べければ良いし、そのくらいの値段かけるならスーパーで安全な食材を使って美味しい料理だって作れます。
しかも僕はグルメブロガーとして生産者にこだわった食材を使った様々な飲食店に行っています。
「資本主義」と「自由」の名の下、人間を一人の掛け替えのない存在として考えることをしない国家、国民性に気持ち悪さを覚えました。
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