見出し画像

「ビッグショットダディ」から見る歪んだ親子愛。


先日見た映画「ビッグショットダディ」2009年から感じたことメモ。

 ガープの世界、今を生きる、ミセスダウト、フラバー、ジュマンジ、インソムニアなどなど名作が多いロビン・ウイリアムズの主演作

ドラマからコメディ、サスペンスにアニメの声優(ジーニー!)と幅広い演技に毎回驚かされます。

王道なロビンの作品からすると、若干B級感もある今作品は、日本では劇場公開されていないとのこと。

冴えない中年教師で日の目を見る気配のない小説家志望のランス(ロビン)は息子のカイルと二人暮らし。

カイルは頭も悪くド変態。友達もほぼおらず、みんなから嫌われている。発達障害すら疑われるほど性格も最悪。

親子の関係はギクシャク。傍若無人な息子と厳しく出来ない甘いお父さん。イライラします。

ど変態なカイルは、自分の首を絞めながら自慰行為をしていてそのまま窒息死をしてしまう。

「え!アホちゃう!?もしかしてここ笑うシーンなのか!?」と思いきや、さすが名優ロビン・ウイリアムズ。彼が号泣する演技は思わず胸が張り裂けそうになります。

そしてランスは「息子が自慰行為の途中で誤って死亡した」という事実を隠し、自殺と見せかけるために偽装をします。

ここからが問題。売れたい願望満々の作家志望のランスは、息子の遺書を詩的な文章で偽造しちゃって、その偽遺書に世間が感動し、ランスは有名人になっちゃいます。

故人の名誉を守るという行為を否定することは、僕には出来ません。ただ、ランスは息子の死を悲しんだ後に「あ、これ使える」と気づいちゃったんです。

性格最悪な息子に毅然として接することが出来ず、ニコニコニコニコ。もちろん息子を愛していたけど、父親だって人間。どす黒い感情が渦巻いていたのでしょう。

自分の承認欲求を叶えるために息子の死を利用する・・

最後の「アンダープレッシャー」は、息子への想いではなく、「みんなに嘘ついて有名になっちゃったこと」へのプレッシャーからの解放を意味しているのかと個人的には思います。

既に親子関係は破綻していたのかな・・

こんな親子にはなりたくないなと思いましたw



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?