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【勝手な詩】 老人の詩

無限の青の海原に
白い髪の老人は立ち続ける
風が彼の言葉を掠めて
無形の翼で空へと運ぶ

声なき声で囁く
古びた記憶と夢の欠片
星のように散りばめられた
メッセージは雲に溶け込む

かつての愛、失われた希望
希望の種を風に託して
銀の糸で編まれた物語は
虹の彼方へと消えゆく

大地は耳を澄まし
鳥たちは旋律を重ねる
静かなる夜の帳が下り
老人の言葉は星座となる

空は彼のキャンバス
無限の空間に描かれる
儚き想いと永久の謎
老人はただ、空に語り続ける

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