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【勝手な詩】 ただの私

鏡のない世界で私は踊る
星屑の床に足跡を刻みながら
無限の黒に浮かぶ点滅する光、私の目か、あるいは消えかけた夢か

見えない糸で繋がれた、遥か遠くの記憶
銀河の川を泳ぐ魚たちが、私の思考を逆流させる
地球の息遣いが風のように耳元で囁く

ここに私はいるか?あるいはただの影か?
宙に漂う影が私を包み込むとき
自分が何者かを問いかける声は、宇宙の静寂に溶ける

宇宙は私の内側にあるか、私が宇宙の一部なのか
両者の境界は霧のように曖昧で
真昼の月のように、私は見えないが確かに存在する

星々が私の心臓の鼓動に合わせて瞬く
この広大な闇の中で、私は光の一部であり
同時に、消えることのない闇の影でもある
無限に広がる虚空の中で、私はただ、私である。

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