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【勝手な詩】 無駄の中の宝物

ああ、くだらなくておもしろかったと言える人生を
砂時計の砂が逆流する夜に
歯車の音がメロディを奏でる朝に
影と光が踊る昼下がりに

無意味なことばかりの紙吹雪
夢と現実の境界線で迷子になり
色とりどりの風船が宙を舞い
赤い靴が勝手に踊り出す

くだらないことの中にこそ見つかる宝物
笑い声が空へ飛び立つ
目を閉じて、見える世界の裏側へ
耳をすませば、聞こえる沈黙の歌

人形劇の舞台で役割を忘れ
かぼちゃの馬車に乗り遅れて
星々の会話に耳を傾ける夜
キャンバスに落書きして、自己を表現する昼

くだらなくておもしろかったと言える人生
それは、無駄なことに意味を見出す魔法
心のコンパスが狂ったままの冒険
落ちた葉っぱに語りかける詩人のように

飛び出す絵本のページをめくりながら
現実と非現実の狭間で揺れる魂
ああ、くだらなくておもしろかったと言える人生を
それが、私の夢見る理想的な終わり。

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