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【勝手な詩】 沈黙に波


その声はいつも、
風の向きを無視して、
急降下するペンギンのように落ちてくる。

「お前はどうして北へ向かわないんだ?」と、
氷の上で踊るつもりのない足音が鳴る。
光に迷った蛾が、
明かりを押し付けてくるように、
「それはこうするべきだ」とささやく。

自分の影が他人の足跡に重なっても、
彼らは鏡を見ない。
彼らは海に船を捨てて、
川に波を探す旅に出る。

だがその川は私の手のひらにしかない。
その波は、
私の静かな沈黙の中にしか泳がない。

彼らの声が遠ざかるとき、
青い象が浮かび上がり、
ひとり踊る。

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