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【勝手な詩】 眠り続けたい夏

灼けた砂の上で時計が溶ける
影を失った木々は
その指を伸ばし、
眠る太陽の鼓動を盗む。

風は汗のしずくを飲み込み、
空は溜息で満たされる。
蝉の声は記憶の彼方で響き、
時間は炎の中で揺らぐ。

疲れた夏の終わり、
空は熱を抱え、
夢の中で溺れる。
手を伸ばせば、
果てのない蜃気楼が
ただ、遠くで笑う。

影を捨てた街は、
無言の舞踏を続ける。
眠ることを忘れた月は、
夜の中で溶け、
冷たい夜明けを待つ。

夏は、
その重みを知りながら、
静かに消えていく。
疲れ果てた季節の
かすかな微笑みを残して。

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