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コロナ禍での2年ぶりの選抜開催に思うこと

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で春のセンバツ、夏の甲子園、さらにはオリンピックも延期と日本国民がコロナに負けてしまい残酷な1年となってしまった。
今でも感染拡大は避けされない状況の中、日本高野連は何としても開催したい、何としても観客を入れて「スポーツは楽しいんだよ」「野球というスポーツは特別で感動するんだよ」というのを一生懸命考え、開催に導いてくれた2021年。

コロナ禍での新しい応援スタイル

感染防止のため、ブラスバンド部員を球場に入れるのは禁止にされている。
ただ、こういった状況の中でも一生懸命練習を積んできたブラバン部員、全国の高校球児が目標にしている阪神甲子園球場という大舞台でプレーしたい、その思いを高野連が庇ってあげたい。
それに応えたのが録音でブラスバンドをスピーカーで流すという令和の新時代に相応しい新しい応援スタイル。

昨年は交流試合があったものの無観客で応援はなかった(大阪桐蔭、東海大相模、花咲徳栄はリモート応援)。

やはり、応援あっての高校野球。
現場では手拍子とメガホンと太鼓で応援ブラスバンドに合わせてメガホンを叩くという新時代に相応しい応援スタイルになった。

1回戦は全て延長戦。野球は守備からの攻撃

初日の神戸国際大付属vs北海高校の試合から全て延長戦となった。
夏は打撃が多少有利な立場になるが、秋の大会でメンバー外だった選手が一冬越して一気に伸びたり、守備が安定していると試合になったりといった傾向が多少見受けられた。

1回戦とは思えない接戦が非常に多い今大会。
初日の明徳と仙台育英の試合では名将馬淵史郎監督が大会前に言っていた言葉が「最近の高校野球はパワーとスピードで捻じ伏せて守備を軽視している印象がある。明徳がやってるのは全く正反対の野球でパワーとスピードが無くても守備がしっかりしていれば点取れば試合になる」ということを言っていたが、全くその通りの試合で何十年も甲子園で試合をしてきて51勝もしている監督は説得力があるなと。
その試合は明徳が打てなかっただけで仙台育英の須江監督の分析力が勝ったものの守備は両チームともしっかりしていた。
そしてそれ以降の試合も投手力がものをいうゲームも多く見受けられた。

投手は何人いても困らない

現代の野球というのは昔の時代みたいに先発完投型の投手は全くいない。
栄冠ナインでやっててわかるのは先発投手は3~4イニングやってそのあとにロングリリーフでエースが登板で5イニング、抑え投手を1イニングという計算を理想としている。
最新版は打高投低の現代野球になってしまっているが私が目指す野球は「何点取れて何点取られるか?」という野球理論なので序盤である程度失点の計算をしてよかったら2失点以内に収まる。
そのあとは守って辛抱して最終的には劣勢にはなるけれども終盤に逆転して勝つ、という野球が理想。

健大高崎や大阪桐蔭の敗退に思うこと

今回は好投手が非常に多く見受けられた。
健大は機動破壊から打撃破壊にスタイルを変更。
しかしながら、大振りする選手が多すぎるとの所感があった。
これは危険だと思ったら2回戦で天理の好投手である達孝太投手相手にわずか2安打無得点と打撃を売りにしているチームがやってはいけないことを尽くやっていたため少し危ないのではと思ったらその予感的中。

そして、平成時代から天下無敵の超名門大阪桐蔭。
智辯学園と近畿決勝の再戦となったが、またもや敗北。
しかも、西谷監督以降初のセンバツ1回戦敗退
ミスも多く目立ち試合を見ていると凡事徹底の大阪桐蔭があれだけミスをするのは見たことがない。
3年前に春夏連覇した時はそのようなミスがあった時点で負けていたとは思う。

とにかく打てない東海大相模。なのに勝てる秘密は?

わが神奈川県の名門校、東海大相模は今日の鳥取城北戦にスミ1の1-0で勝利。
しかしながら、東海大系列同士対決の甲府戦然り今回然りとにかく打てない。
なのに勝てるというのは・・・やはり、守備がしっかりしている。

センターラインを含め危なっかしいミスは守備の面ではほとんどない。
門馬監督の勝利インタビューでは「別に1-0でなくても同点までは許せるのでそのあと1点取れば勝ちなので攻める守備をしようと選手には言いました」とこれまた百戦錬磨の名門校の名将のコメントである。
3年前も守備が安定していてベスト4まで行ったのだから守備で1個もミスが無いのはそりゃ勝てるだろうと。

総括

今大会はミスが出たら9割がたの確率で負けることで名門校が早々と敗退している。
ミスが出て失点すると追いつけないほどまで試合が荒れてしまうので野球というのは守備力なんだな、と改めて実感している。
大会も後半に突入。
令和初のセンバツ、優勝するのはどこになるのか?注目したい。

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