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本を「読みきれない」から脱したか・・・(加筆)

※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。

どうも最近本を読みきれない。
読みかけのままの本が手元にたくさんある。
それがこの2か月の読了した本が2冊しかない要因のひとつである。

しかし、いま、1時間であっという間に半分読み終えた本がある。
菊間千乃弁護士が書いた「私が弁護士になるまで」である。
菊間弁護士には、今年の秋に、僕がお手伝いしている「稲門法曹会」(早稲田出身である法曹の校友会。菊間弁護士は大宮法科大学院の修了生だが、早稲田大学法学部出身であり、会員である)の総会と同時に開催される早稲田の法科大学院の司法試験合格祝賀会で記念講演をしていただこうという話が出ており、この機会に読んでみようと思った次第だ。

フジテレビを退社することを決めたことや司法試験合格までの苦労話が書かれている。
実は、僕の知人もこの本に登場すると聞いていた。
どこで登場するのだろうと思いつつ、内容が司法試験合格までの道のりだから、とても親近感があるので、どんどん読み進めてしまう。
気づいたら半分を読み終えていた。
たぶんいまもう一度このタイミングで、この本を手にしたら寝ることを忘れて読み進めてしまい、読了推定時間である、朝の4時ぐらいまで眠れないことになるだろう。

この本は「人生を変えたい」と思っている人に向けて書かれているようだが、なぜ彼女が1回目に受験した司法試験に不合格だったかという分析も、それを乗り越えた様子も、司法試験にかぎらず、大学入試や他の資格試験の受験勉強に大いに役立つものである。

そして、菊間弁護士の1日の勉強時間だが14時間である。彼女の勉強会の仲間は10時間。
昨晩、娘に提示した勉強時間の目安は悪くない線だ。
当然といえば当然だが。
(なぜ当然なのかは、「娘と話す − 大学受験に向けて」 )を読めばわかるはずだ)

勉強は、もちろん時間の量ではなく、いかに集中して取り組もかの質で判断すべきものだが、それでも一応の目安は必要であろう。
まだ最後まで読み終えていないが、菊間弁護士の集中力は並大抵ではないのではないかと推測する。アナウンサーの仕事は秒単位で緊張に晒される。オンエアに向けた緊張感と集中力をアナウンサー時代に培ったのではないかと推測するがゆえである。

こういった本はとても読みやすくて短時間で読み終えることができる。
先ほどは、この本を短時間に集中して読むことができた。
だから、また、どんどん本を読むことができるだろう。
そう信じている。

私が弁護士になるまで

(加筆)

読み終えた。

法科大学院や司法試験の合格に向けての勉強にはあまり参考にならないかもしれない。
むしろ、司法修習の様子を知りたければ読んだほうがいいだろう。

もう少し法科大学院の授業の様子が書いてあると、法曹を目指す人たちには参考になったのではないか。

法科大学院の授業は、学部の授業とは違う。

最近、中央教育審議会の答申が大学の質的転換を問うたり、教育再生実行会議で学生の主体的な学習ができていないことが懸念されたりしているが、法科大学院の授業では、既に予習を十分に課して授業中は議論や発表中心であり、予習をしていなければ授業に参加していることにはならないようなものであったはずだ。

最近は法科大学院の存在そのものが危うくなっている。
法科大学院への運営費交付金や補助金は段階別評価が導入され、入学定員の充足率、入学者選抜の合格率、司法試験合格率などが指標となり評価されるようになる。

法科大学院、浮かぬ春 撤退相次ぎ全国で60校割れ(日本経済新聞 2014年4月19日)

いわゆる司法試験下位校だけの問題かと言えなそうでもない。
上位校でもかなり質が低下している。
どこの法科大学院でも修了生が法科大学院の学生のために学習指導をしているが、そこで聞いた話では、学習時間が減り、前述のような予習をしなければ授業に参加できないといった緊張感は乏しくなっているようだ。
さらには「1日8時間、法律の勉強をしないのであれば辞めた方がいい」といった、もう呆れてしまうようなアドバイスを学習指導をする修了生の法曹が学生にしなければならなくなっているようだ。

それゆえに、この本ではもう少し法科大学院の授業の様子やその価値を書くべきであっただろう。
その点がとても残念である。

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