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良いお年を!

2020年最終日ですね。コロナで忘年会もできず、人にも会えず、年末気分も希薄です。皆様はどんな感じでしょうか?

画像は昨日家で聴いていたCD。音楽が気持ちを上げてくれます。

左上がコルティーホ・アンド・ヒズ・タイム・マシーン「コルティーホ」。1974年作。ボンバやプレーナというプエルトリコ音楽にロックやファンクやジャズの要素がぶち込まれ爆発するサウンドは、とても聴きごたえがある。そしてやはり最大の魅力は、躍動感とうねりが素晴らしすぎるコルティーホのパーカッション。いやはや最高。家族がいても関係なく、盛り上がって踊ってしまう笑。

ルイ・ジョーダン「ゴー・ブロー・ユア・ホーン」(右上)。1954年にアメリカのアラジンというレーベルに残された音源が収められた2015年の日本の好編集盤。1954年のルイと言うと、人気としては全盛期を過ぎていたが、そのパフォーマンスは全く衰えなし。アップテンポの曲で次々繰り出される言葉のスピード感、コール・アンド・レスポンスでの絶妙なリズム感とノリの良さ、そしてジャズ・バラードでの深みのある声と巧みな歌いまわし。ルイ・ジョーダンは個人的にはアメリカの黒人音楽でベスト10に間違いなく入る、大好きなミュージシャン。残念ながら手に入る音源は少ない。来年はもっと掘ってみるかな。

左下は中村佳穂「AINOU」。2018年作。最近初めて聴いたミュージシャンだが、このアルバムを一聴して衝撃を受けた。素晴らしく良い。ハイブリッドでダンサンブルなサウンドと、練りに練った、でもインプロ的感触も強いヴォーカル。言葉と声の新鮮な響き。古い音楽と新しい音楽の融合が、熱い。この人すごいわ、もうちょっと聴きこんでまた書きます。

右下はマッコイ・タイナー「リーチング・フォース」。マッコイ、今年亡くなりましたね。ベースがヘンリー・グライムス、ドラムがロイ・ヘインズというなかなか良い感じの組み合わせの1962年録音のピアノトリオ作。2曲目「グッドバイ」が美しい。日本盤のライナーを書くのはなんと明田川荘之さん(1987年)。実に濃い文章で、マッコイについて語っている。以下内容を抜粋。

「マッコイがいなければ当然『ナウ・ヒー・シングス』に始まる現在のコリアもこりゃいないだろう。そして4度の和声を上下アルペジオ展開してくともいえるトレーンのペンタトニック的モード独自のフレーズをピアノにおきかえ全く新世界を創造してしまった。何しろ『インセプション』と当作が出た時の衝撃は大変なもので未だに日本のピアニストに影響を与え続けている。モードは比較的冷たい響きなのに当作は凄く暖かい。これは和声もあるが絶対彼の性格の優しさに相違ない」なるほどー、さすがアケタさん。うなずきながら読んでしまった。

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