![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109501456/rectangle_large_type_2_a1eb2acd655dec73714bd67e4c6c25ca.jpeg?width=1200)
ボートにまかせる。
パドルで動かそうとしていないか。
パドルを手に持っているので、ついつい、パドルでボートを操作しようと思いがちです。でも、流れに乗ったり、慣性のついたボートのチカラは強いので、小さなパドルではどうにもならないことが多いです。
流れに入る瞬間が苦手なひとは、パドルでなんとかしようとしているのかもしれません。
流れの中でボートをコントロールするには、ボートそのものに動いてもらう感覚が重要です。ボートに水が当たる面積は、パドルの比ではありません。ボートにどう水を当てていくか。その意識をもつと、流れの強いところでもボートを動かしやすくなります。
おすすめしたいのは、流れの中でパドルを使わないで動かす練習です。
● エディキャッチをパドルなしでやってみる
流れの緩いところで、パドルを持たずにハンドパドルでエディキャッチをやってみるといいです。
この練習によって、①目指す場所、②ボートの勢い、③エディラインを超える角度と場所、のコツがわかります。
① 目指す場所は、ピンポイントに。
目標が限定するほど、バウをどこに向けたらいいのかをイメージしやすくなります。エディキャッチの場合は、エディの核心部を狙います。エディの核心部とは、上流側の奥。もしくは湧きあがりの中心部分。
目指す場所がぼんやり大きいと、バウの方向が定まりにくいので、うまくいったり、いかなかったり、ムラが出てしまいます。
エディラインに対する角度も、自然と直角に近くなります。
② ボートの勢いを殺さない
勢いに乗ったスピードを、保ったまま動かすといいです。水の動きよりも、ボートにスピードがあると、安定してコントロールもしやすいです。水の動きと同じになると、流されたり回されたり、水の動きに翻弄されてしまいます。特にエディラインの手前でボートの勢いを止めてしまうと、エディラインを超えられません。ハンドパドルは勢いがつきにくいので、失速せずに動かせるとうまくいきやすいです。
③ どこでエディラインを横切るか、場所を意識する
入りたい場所の真横を横切るようにすると、いちばん回されずにエディの奥へと入り込みやすいです。①のコツと重複しますが、バウをエディの核心部(いちばん水の動いていない場所)にピンポイントで指し示すように意識をすると、おのずとバウはエディラインに対して直角の角度になる。
バウが下流を指し示していると、下流方向に勢いが増すのでエディラインを超えられません。エディに入りそびれてしまいます。
● エディキャッチやエディアウトを、ボートの勢いだけでやってみる
① エディに入る(エディキャッチ)
パドルを完全に上げてバンザイの状態で、エディキャッチしてみましょう。エディラインにさしかかる前に、いかに角度と勢いの準備が必要かが、わかります。
エディラインを超える角度を整える。しっかり勢いをつける。このふたつがポイントです。
② 流れに出る(エディアウト)
パドルを完全に上げた状態で、エディから流れへ出てみましょう。
エディキャッチと同様に、エディラインの手前で角度を整えつつ、勢いをつけます。角度と勢い。このふたつがそろうと、エディラインを回されずに突破しやすいです。
ボートのどこに水を当てるかも、大事。ボトムに水を当てこむように意識すると、滑るように安定して流れに出られます。水圧をエッジやデッキに受けてしまうと、バウが下流へと押されて不安定になります。
流れに出る瞬間に回されるのは、角度、勢い、ボートの水を当てる場所、いずれか(もしくは全部)ができていません。角度を保ったままエディラインを超えられるように、パドルに頼らずに練習してみよう。
● 少ないパドルの数で動かしてみる
慣れているところなら、できるだけ少ない回数のパドリングで流れを渡ったり、エディに入ったりしてみるといいです。
「少ない回数で漕ごう」
と思うだけで、流れに対する角度を調整するようになり、流れのチカラを利用しながら「ボートを動かしてもらう」感覚が身につきます。
同時に、ひと漕ぎで大きくボートを動かす意識ができるので、キャッチが丁寧になり、ストロークも大きくなります。
実際の川下りでは
もちろん実際の川下りでは、パドルを水に入れて漕いだほうが安定し、コントロールもしやすいです。でも、パドルはあくまでも補助的なもの。エディラインを超える手前の準備や、角度の微調整などに使うようにするといいです。
主体はボート。ボートを動かす意識をもちたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?