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出張講習/カヤック体験の指導者養成講習

都心を中心に、カヤッククラブの活動が盛んです。今回は埼玉のカヌークラブの方にリクエストをいただき、カヤック体験の指導者の講習をしました。

いただいた課題は、
・指導者の(カヤックの技術が我流なので)技術をそろえたい
・安全知識が手薄に感じる
の2点でした。

講習は、カヤック体験を実施する現地で開催しました。久しぶりに電車を乗り継いでトコトコと向かいました。

まずはワークから

グラビティの指導者講習は、いきなり水の上へ出るのではなく、まずは陸上でのワークからはじめます。カヤック体験を楽しんでもらうには、どんな場づくりをしたらいいのか?について、参加者ひとりずつ意見を出して、話し合います。

ワークは、「いいカヤック体験」「イヤなカヤック体験」を思いつくままに出してもらいました。
見ていておもしろいですね。最初にみんな「イヤなカヤック体験」がたくさん出てきます! 「怒られた」「詳しすぎる」「トイレが困った」「わかりにくい」「道具が壊れていた」・・などなど。
特に多かったのが、「ダメ出しが多い」。指導者が熱心になるほど、「違う違うそうじゃなくて・・」「もっとこうやって」となりがちです。

カヤック体験は、はじめてカヤックにふれる機会です。すてきなカヤック体験となるようにしたいですね。じゃあどうやったら楽しく体験できるのか?について、前半の座学でお話ししました。

教えるときのポイントは、

・安心・安全の場づくり
・ポイントは三つまで
・フィードバックの方法
の三つです。

私自身が、スクールでカヤックを教えるときに注意している点などを具体的に話しながら、この三つについて説明をしました。
特に小学生などのお子さんにとっては、水の上に出るのは非日常の特別な体験です。よりよい体験となるには、「教えすぎない」「見守る」がとても重要です。

こちらにも書いていますが、どうしても子供に対して。あれこれ先回りして教えがち。

そうやって指導してしまうと、自分で考えずに答えをすぐに聞きたがり、指示待ちの子どもになってしまいます。はじめはうまくできなくても、しばらく待つと、感じ取って、考えて、工夫します。

後半は実技。

まずは陸上で、カヤックの三つのポイントをわたしがレクチャーしました。カヤックのポイントは、
・水をつかまえる
・体幹を使って動かす
・行き先を見続ける

です。

次に、水の上に出て、グループごとにその三つについてみんなに説明してもらいました。言葉だけよりも、あえて悪い例をやってみせてから「こうやるといいよ」とアドバイスしたり、例え方を考えたりして、「どうやったら伝わるか?」を工夫していました。

そのあとに、わたしが普段の講習で、水の上で初心者に教えているポイントや伝え方、練習方法などをいくつか実演しました。
初心者に伝えるポイントは、原理原則の一番基本的な部分。それを改めて意識することで、参加者のみなさんがみるみる上達していくのが、楽しかったです。

最後に質疑応答をして終了。

ひっくり返ったときの対処のしかたなどについて、質問がありました。
川下りと違って、静水での体験では危険な要素は事前に準備できます。特に漕げない初心者を対象とするなら、参加者のパドリングスキルは期待できません。いかに安全な場所、安全な環境の中でコントロールするかがカギだと思います。
もちろん、不測の事態は起こります。そこからはみ出た場合の対応をどうしていくのか。持っている機材や指導者の技術(いちばん漕げないひとを基準に考えるといいです)で何ができるのかを話し合って、準備しておくのが大事です。安全な範囲が確保できない環境なら、中止の判断をすることです。

講習時間は、座学2時間、実技2時間半。今回の参加者は、座学17名、実技11名でした。

初心者体験の教え方の講習は、リクエストがあればどこでも出張講習します!
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