テント生地におけるコーティングは主に 4 種類あります。それぞれのコーティングが表面でどう実際に施されているのかを紹介します。
コーティングは目に見えないので違いがわかりにくいです。ところが表面をイメージできるようになると、別途説明する各コーティングの性質を理解しやすくなってきます。
DWR 耐久撥水
まず 1 つ目が DWR です。これは Durable Water Repellent の略で、日本語で言うと耐久撥水です。
普通の撥水スプレーだと 1 回洗濯して落ちますが、耐久撥水と言われるくらいなので、洗濯をしても落ちません。
以前は C8 の DWR が主流でしたが、環境負荷が悪影響を与えるため、現在は C6 の DWR が主流です。
一部のメーカーでは C6 DWR をやめて、フッ素を使わない C0 の DWR に切り替えています。
しかしながらフッ素を使わない耐久撥水加工は性能が下がってしまうことが課題。各社で研究開発をすすめているのが現状です。
上記は主にレインウェアの話でしたが、テントにおいてもDWRの記載をみかけることがあります。カタログに書かれていなくても、実際はDWR加工されている場合が多いです。
DWRの模式図としてたまに見かけるのはこのようなイメージですが、実際は異なります。
生地のなかの繊維を1本1本コーティングしているほうがイメージに近いと思われます。繊維同士の隙間があるので、DWR加工をしても通気性は変わらないのが特徴。
PU ポリウレタン(エステル結合)