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米国株 連日の急落 金利は急騰

今週も米国株は急落してスタートしました。ナスダックは4.7%安で、この3日間の合計の下落率は10%を超えました。S&P500は年明けの高値から20%以上下落するベアー・マーケット(弱気相場)に。金利も異例の急騰。米景気、世界経済への不安が急激に強まっています。

まず株価

1枚目は1日の動き、2枚目は年明けからの動きです

5月下旬には底入れムードも広がりましたが、先週金曜のCPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、株価が崩れました。一気に年初来安値を更新し、NASDAQは昨年末比の下落率が30%を超えました。

主要株は上記の通り、全面安。GAFAMやTesla, NVIDIAなどが特に大きく値下がりしています。昨年末比でみると、Metaが50%超下落するなど厳しい値下がりになっています。

株安への警戒感を映すVIXも節目の30を超えました。恐怖心から投げ売りが連鎖した面もありそうです。

金利高騰

ご覧の通り、この数日で一段と急上昇しました。一時は2年債が10年債を上回る逆イールドになりました。これは「景気後退のシグナル」といわれます。「米経済の実力以上に、利上げを進めなければならない」状況といえ、将来の景気にブレーキがかかる可能性があるためです。

逆イールドについては4月に下記のYouTubeで解説しましたが、状況も少しかわってきているので、近くアップデートしてYouTube & noteで丁寧に説明しなおそうと思います。
▼YouTube(「逆イールド」解説、4月の投稿)
https://www.youtube.com/watch?v=apeDeUAXMdk&t

FOMCの利上げがどうなりそうか、市場の予想は下記のとおりです。

5/4のFOMCでパウエル議長は6月、7月の会合は0.50%ずつの利上げの可能性が高いことを示していました。ただ、市場の読みは6月FOMCで0.75%の利上げがある可能性を3割ほど織り込んでいます。6月, 7月のどちらかで0.75%の利上げに踏み切るという可能性が5割強となっています。さらに9月以降も0.50%以上の利上げが意識されています。

時系列の変化もみやすいようもう一つグラフです。この数日で急激に上昇したことがわかります。

このグラフに反映しきれていないのですが、注目できるのは2022年の利上げは利上げがさらに加速する見通しとなったのですが、23年中には利上げが停止、23年終盤には「利下げ」に転じるとの予想も出ていることです。インフレ対応で急激な利上げを迫られる一方、23年には景気が悪化し、利下げに迫られる可能性も意識されています。

最後に日本時間6/16(木)未明のFOMCのポイントです。今回0.75%利上げを実施する可能性があります。そうでなかった場合も7月の0.75%利上げがあるのか、さらに9月以降の利上げ見通しはどうか。パウエル議長の記者会見やSEPといわれる経済や政策金利の見通しの資料の中身に注目が集まります。

きょうかあすにFOMCのプレビューをもう少し丁寧につくって配信する予定です。

6月はサンプル → 7月有料に

6月はこのような記事を多数配信します。というのも7月からnoteを月額有料(500円~)とする予定で、6月の無料記事はサンプルの意味合いを込めています。どなたにもわかりやすく、できるだけ客観・中立に、最近の経済・金融ニュースの深掘りや、資産形成に役立つ情報を多数配信していく予定です。

まずは6月のサンプルをご覧いただいて、お気に召しましたら、来月購読をご検討いただければ幸いです。

後藤達也

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