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「インフレと景気」再考

先週金曜発表された1月米PCE(個人消費支出)物価は市場予想を大きく上回りました。「インフレが収まらない」→「利上げが続く」→「景気悪化」という連想で株安につながりました。

きょうはPCE物価の中身というより、インフレと景気の関係について少し考えてみたいと思います。インフレ急加速から1年以上たち、それでも景気は底堅さがあります。「インフレ→株安」「インフレ→景気悪化」という構図も、少し立ち止まって考えてみるのも大切かと思うからです。

◆ まず物価

PCE物価はFRBが重視している物価指標で、金融政策の運営に大きな影響があります。2022年半ばにピークアウトした感じがあり、今後、どれくらいのペースで和らいでいくかが焦点。金曜発表分は予想外に強く、「インフレ鈍化」の期待が弱まりました。

◆ ここで「所得」と「消費」も

PCEは「個人消費支出」で、この指標の本丸は所得や支出の状況です。その状況を過去10年でみてみましょう。

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