Apple決算 グラフで解説
日本時間7/29早朝、Appleが4-6月期決算を発表しました。グラフをたくさん使って、Appleの現状をわかりやすくお伝えします。noteでは今後、日米企業の情報も拡充していきます。今回は初回なので無料公開にします。
◆ まず売上高と純利益
まず、年末商戦の10-12月は収益が増えやすいので波がありますが、トレンドとしては過去数年、売上高・利益ともに伸ばしてきたことがわかります。最近は売上高純利益率が20%台半ばで、日本企業にはあまりない高い収益力があります。
今回は売上高が前年同期比2%増の830億㌦、純利益は10%減の194億㌦でした。サプライチェーンの混乱やドル安による海外事業環境の悪化などが懸念されましたが、減益幅は市場予想より小さくすみました。決算発表後、Appleの株価は2-3%上昇しています。四半期で2.5兆円以上の純利益って、恐ろしいですね。
◆ iPhone & iPad
iPhoneやiPadの販売が市場予想よりも好調でした。iPhoneの売上高は前年同期比3%増の406億㌦。iPadは2%減の72億㌦でした。iPhoneの売上高はiPadの5.6倍という規模感。Apple全体の売上高に占めるiPhoneの比率は約5割で、iPhoneが主軸であることがわかります。
一方、これまで安定的に成長してきたデジタルサービス。iCloudやAppleCare, Apple TV+などです。この売上高は12%増の196億㌦。市場予想並みでした。少し頭打ち感もみえますが、振れが小さく、安定的に成長していることがわかります。
◆ 地域別売上高
米州は半分弱で、やはり輸出型企業といえます。ドル高は利益を圧迫します。
Appleは現状のサプライチェーンの混乱など、経営環境には逆風が多いとしつつも、7-9月の売上高は上向くと説明しています。世界経済の不透明感は強まっていますが、Appleが目算通り、収益をあげていけるようならば、米国株に資金がもどってくることも考えられます。
◆ 株価
Appleの予想PERは24倍。株高時は36倍にまで上がりましたが、今年の株安で収益対比の割高感は薄れています。
◆ 米企業比較
最後にほかの米企業とスケールの比較を。おなじ時期で比べられるよう決算期ではなく、2022年暦年の純利益のアナリスト予想で比べています。Appleは実に1000億㌦。2位のMicrosoftを突き放しており、あらためて収益力の高さを感じさせます。
◆ ご要望を
きょうはここまで。GAFAM, Teslaや日本企業もみなさまのニーズに応じて、なるべくわかりやすいかたちで、取り上げていこうと思います。またご意見お寄せください。
後藤
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