「参加」をつくるのがオンラインイベントのポイント

昨日は「コミュニティマネジメントカフェ 〜緊急事態宣言明けのミーティングとイベントをどうするか?〜」が開催されました。そこで「CRファクトリーさんはオンラインイベント・ウェビナーで何を意識されていますか?」という質問がたくさん出ました。まだちゃんとまとまっていないながら、4月から4ヶ月ほど積み重ねてきた経験知を、「意識していること」「無意識にやっていること」含めて少し文章にしてみたいと思います。
(※「目的」と「対象」に応じて最適解は変わってくるので、「CRファクトリーの場合は」ということでご参考になさってください)

1.「参加」がキーポイント
これは最初から私の中では直観が働いていたところです。リアルの場からオンラインの場に変わったとき、一番ポイントになるのが「参加」「コミットメント」だと思いました。オンラインはこの「参加」と「コミットメント」をつくるのが難しい。自宅の部屋から、日常の延長線上で、何かしながら参加できる。「気軽に」「遠くから」参加することに向いていて、「土俵」に上がってきてもらうのが難しいから、普通にやっているとテレビやラジオのような距離感になる。しかし、そこがポイントになるとにらんでいるからこそ、逆転の発想でいかに「参加」をつくるかに工夫を凝らしてきたと思います。

具体的には、始まるまでのお出迎え。15分前にZoomの部屋を開けて、ごあいさつしながら参加者を迎え入れています。そこでお互いに簡単な「あいさつ」をするだけでも温度はつくれるように思います。
さらには「参加者自己紹介」。今までのオンラインイベントやウェビナーで、参加者自己紹介がないものはほぼありません(笑)。イベントでもウェビナーでも、Zoomのブレイクアウトルームを使って必ず10分くらいの参加者自己紹介をします。
そして「グループワーク」。イベントでは感想をシェアしたり、ウェビナーでは個人ワークの後にしっかりとしたグループワークを設定しています。
さらには「チャット」。要所要所で感想などをチャットに書き込んでもらい、それをみんなで眺めます。「チャットに書き込む」という行為自体が「参加」感につながります。

ここまで見てわかる通り、鍵となるのは「発話」「対話」「書く」などです。人は「発話」や「対話」や「書く」という行為を通して、体感や温度をつくっていく。それが学習の深さや意欲にもつながっていく。そこをどうつくるかに工夫を凝らしてきました。そして、「発話」「対話」「書く」がつくれると、その先に「参加」や「コミットメント」がついてきて、参加者にとっても学びが深まる良い体験がつくられる。そして、参加者同士の学び合いもつくれます。オンラインでありながら、いかに「参加」をつくるか。ここがキーポイントだと思って試行錯誤を積み重ねてきました。

※1:一方で、オンラインイベントの良いところは自宅にいながら、「ながら」「耳だけ」で参加できるところなんですよね。それによって今までリアルだったら参加できなかったようなイベントに参加できたりするし、いろいろな情報を収集できる。
※2:また、参加が強要にならないための雰囲気づくりや声掛けも大切です。表示の名前を「フルネーム」にしてもらうことを推奨しながらも、「ニックネーム」も有りにする。「リアクションをしてもらえるとうれしい」と言いながらも、それを強要しない。チャットへの書き込みも「できる人だけ書き込むで良い」とアナウンスする。そういった「推奨」しながらも「強要しない」のバランスが大切です)

2.「有料」でやる
ここも絶対解ではなくて、目的と相手に応じて最適解が変わるところですが、1の「参加」を大切にしている場合は「有料」の方が相性が良いと思います。1000円でも、500円でもいいから有料にして決済してもらう。ちゃんと大切な予定として組み込んでもらって、「参加」してもらう。ちょっとした仕掛けですが、それによって参加に向けた温度は変わってくると思います。

3.申込みの段階の「スクリーニング」と直前の「リマインド」
「参加」を大切にしているCRファクトリーのオンラインイベント・ウェビナーは、ややもすると“うざい”可能性があります(笑)。「聞くだけでいい」「ご飯を食べながら参加したい」「顔を出すのは恥ずかしい」。そんなニーズや状況に対して、あいさつや自己紹介やグループワークやチャット書き込みをする場はミスマッチです。だからこそ「申込み」の段階でグループワークがあることや映像ONで参加して欲しいことを記載することで、前提を揃える工夫をしています。また2日前・前日のリマインドメールで、改めてその確認と温度づくりをしています。これもちょっとした仕掛けですが、こういうことの積み重ねで場の目的や品質は保たれていくように思います。

4.「あたたかくて元気が出るウェビナー」というコンセプト
ウェビナーを新規事業として開発するときに、担当のあっちゃん(原田くん)とすり合わせたコンセプトが「あたたかくて元気が出るウェビナー」でした。オンラインという環境設定にも関わらず、あえて「あたたかい」「エンパワメント」をコンセプトに掲げるのがCRファクトリーらしいなぁと思います(笑)。どこまでできているかわかりませんが、この4ヶ月間を振り返って、このコンセプトは良かったなぁと思っています。「あたたかくて元気が出るウェビナー」をコンセプトに掲げているからこそ、開始前のお出迎えであいさつ・お声掛けをしようという発想になるし、個人ワーク中や休憩中は音楽(BGM)をかけようという発想になるし、終わった後はいきなりZoomを閉じないで、参加者のみなさんと15分〜30分雑談してから終了するようにしようという発想になる。講師とアシスタントのマインドが「あたたかくて元気が出る場にしよう」というマインドにセットされていることで、場の雰囲気に影響しているのではないかと思っています。

以上、なんとなく思いつくがままにポイントを列挙してみました。書きながら、「このやり方がいい!」と断言はできないなと思いました。何度も言っているように「目的」と「相手」によって最適解は変わってくるので、あくまで「参加」「双方向」「対話」「あたたかさ」などにこだわるCRファクトリー流のノウハウだなと思います。ぜひ参考にしてください。^_^

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