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Glider: Spectrumation 私的ライナーノーツ⑨ マスク・ア・レイド

まさに2020年的タイトルである。素直に「マスカレード」と言えばいいのに…(笑)。でもそこが、ニヤリとさせるポイント。街に溢れるマスク姿。いまやファッション化している。みんな、顔の下半分は白いままかい?(笑)そしてなにより2020年を象徴する大金掛けた挙句、虫が入ってたりで使えない利権と私利私欲なマスク…。まさに喜劇・悲劇だ。罪人に憐みを。平和と愛と理解の何がおかしいって言うんだい?

そう、初めて聴いた時、耳を疑ったね。「アインシュタインの股ぐら」⁈Liveで出会ったら周囲の観客と思わず顔を見合わせてたね。「衛星グッバイ」の「公衆便所」級のワードのナイスチョイス。どう言うことなんだ⁈

あまりにびっくりしたのでもう一度聴いてみると、歌い出しから「永遠の穴蔵 出口などない 招待状握りしめ…」って歌ってるんだ。このイメージ、いいね。ピラミッドの中に入れるって言うんで狭い入り口から潜り込んだんだけど、どうにも不安になって出て来てしまったのを思い出した。しかもこの場合、穴蔵は永遠なんだぜ。タイムトンネルか川端康成か。川端氏の場合は抜けたら雪国だったけどね。

アインシュタインの股ぐらは入り口ではないらしい。待てよ、と言うことは、穴が開いてるってことだろ?入りたくねぇ…!(笑)招待状貰ってもe = mc2、出て来た時には何百年も経っているかも知れない。イントロの警戒警報はそのためにあるのか⁈なのに、一発目のコードがポップ過ぎる。うひゃぁ、緊張して損した!って感じ。

彼ら得意のチャッチャッチャなリズムでマイナー調に歌が始まる。「エミカレプリカ」とは打って変わって、伝統的なGLIDERメロディ&サウンドだ。ベースはリッケンバッカーをピック弾きじゃないかと思えるようなトーンだ。このちょっとマーチっぽいリズムのrootsはどこにあるのだろう?ビートルズの前に誰かいたのだろうか?ゴージャスだ。もうこの曲でアルバムを締めてもいいんじゃないかと言うくらいの充実感。しかし、もう一曲このあとにすごいのが控えてる。”Revolver”のように。



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