ドラッグによる幻覚の恐怖
2014/10/5 記
昨日の話の続きで言うと、やっぱり今の話題は"危険ドラッグ"か。
テレビで見てると車の中で涎を垂らしているのだとか、わーわー言いながらふらふら歩いている奴の様子が映っているけど、どうしたらあんなふうになれるのか。
俺もなってみたいものだよ。
俺はどうしても我を見失うことができない。記憶が飛んだなんて、数あるドラッグ体験の中に一度もない。
だいたい記憶が飛ぶなら面白くないし、恐ろしいことだ。
そうなったらもうドラッグには手を出さないだろうな。
だからこそ、ちゃんと意識のある中で幻覚を見ることができることは不思議でならない。
奴らは理性の裏の裏をかいて襲いかかってくるのだから。
LSDの話をひとつ。
ある日、雨戸を閉めた暗闇の部屋でLSDのシートを一枚口の中へ。
しばらくすると窓の隙間から差し込んでいた一筋の光が伸びて部屋中を回り出した。
光の帯は幾つにも増えて、まるで宇宙空間に浮いてるような光景に酔った。
その素晴らしい光景に感動していると、ふと、部屋の中に何か、俺以外の生き物がいる気配を感じた。
暗くてよくわからないが、決してあってはいけないもの、居てはいけないものの気配。
怖い。普通の俺の頭の中では、お化けか、幽霊がこういう状態では恐怖と感じるのだろうが、幻覚のやつはそんな当たり前の、予想通りのものは出て来てくれないからぶったまげるのだ。
「お前が本当に怖がってるのは幽霊でもなけりゃお化けでもないんだよ」
幻覚のやつはそう言わんばかりに、俺の潜在意識の中から本当の恐怖を引っ張り出してくる。
確かに幽霊なんて出て来ても何の害もない。腹を減らせたクマが部屋に入って来た方がよっぽど怖いものね。
暗闇で、目を凝らしてよく見ると、俺の3倍は大きい何かがゆっくりと呼吸してやがる。
だんだんその姿が浮かび上がってくると、そいつは全身ヌルヌルで、汗をかいた大きなカエルだった。
じっとこっちを見ている。
俺はカエルがその巨体をゆっくり引き摺りながら向かってくると思い、刺激しないように後ずさる。
しかし幻覚のやつは、予想外のことをしてくる。
そっと離れていく俺に向かって一歩一歩近づくどころか、そいつは急に飛び上がり、俺に覆い被さろうとした。
助けてくれ!なんて言葉も出せずに暴れたよ。
窓が開いていたら、間違いなく飛び降りていた。
我に帰って思ったよ。
「何なんだ今の!面白れー!」
初心者の体験だけど、これじゃ色々ハマるわけだよ。
PS
面白いだって?
あの時、恐ろしいと感じて二度とドラッグなんてやらない、と感じることができなかったのが人生棒に振るスタートだったんだな。
数ある薬物の中で、この、マジックマッシュルーム系が一番面白い。
しかし終わった後は疲れててしばらくは体力回復が必要なんだ。
辞めるつもりのコメントだよな、俺。
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