オーデコロンの使い方

2014/6/28 記
　ここのオヤジ連中はさ、こんな塀の中で仕事してるんだから女と接することなんかまず無いだろ。
　なのにどうして洒落っ気出して香水なんかつけてくるのか。
　すれ違いざまに、ほんのり香る程度ってのがコロンの基本だと思うのだが、バケツで被ってきたような馬鹿野郎がいる。
　今日、日中に廊下を歩いてるオヤジがまさにそれだ。
　奴が廊下にいるだけで部屋の中まで安いコロンの匂いが充満してきて吐き気がする。
　回覧新聞持って部屋の前まで来ただけで、死ぬほど臭くて頭が痛くなってきてやな汗まで出てくる。
　俺たちはこんな生活してるおかげで体はいたってナチュラルなのだ。
　刺激に弱くなってるわけだよ。
　そこへきてこの過剰なまでの香水の匂いはもう、嫌味でしか無い。
　ちくしょう。俺は音にも神経質だが、匂いにも敏感なんだ。
　どうにかしてくれ。体までチクチクしてきた。報知機出して言ってやるか、「お前はコロンの使い方も知らないのか」って。
　ああ、ホント一日中気持ち悪い。
　
そして本日50歳の誕生日。
記念日には関心ないし、夢や希望を掲げる柄でもないので特に日記に記すことはないのだけれど、田舎者オヤジの馬鹿野郎な奴のせいで、こんな内容のページになってしまった。
ついてない記念日だった。
　そしてこのオヤジ、夕方帰るのかと思いきや泊まりだった。一晩中臭いわけだ。助けてくれ！