『いとしのレイラ』

「もし結婚するんだったらレイラって言う名前の娘（こ）がいいな。」

悪友のアイツが突然そんな事を言い出したのは、デレク&ドミノスの『レイラ』を、TVコマーシャルで聞いたからに違いない。

ヤンキー上がりのアイツらしかぬ発言に少々面食らった僕は

「へぇ？」

と敢えて興味無さげに生返事をする。

「なんかさ。良くね？レイラって。俺、絶対にレイラだわ。うん。レイラ！！」

マジか。
レイラっていうか『サキ』とか『おケイ』とか、チリチリパーマのサンダル履き潰した系のお姉さんが君にはお似合いなんですケド。
（あ。勿論偏見だけどサ。失礼。）

「もし、理想のレイラに会えなくてもよ、娘が出来たら間違いなくレイラよ！レイラ！
レイラちゃ〜〜ん、パパでちゅよ〜〜ん♫」

呆れて物も言えんわ。

だが長く伸びた鼻の下が、アイツの本気を物語っていやがる。

見つかるとイイな。お前のレイラ。

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そんなアイツと疎遠になって数十年が経つ。

風の噂では結婚したらしいが、色々あって独身に戻ったとか戻らないとか・・・
仕事でトラブッて地元に居れなくなったとか・・・
まぁ、あくまでも噂だけどね。
え？気にならないかって？

勿論、気になるさ。

ホント、あのバカやろが・・・

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学校を休みがちだった娘に友達が出来たらしく、今夜はとてもご機嫌だ。

思えば休みがちだった僕も、ポジティブ強引なアイツに助けられたようなもんだったよナ・・・。

アイツ、　　　　元気かな・・・

「ねぇ、パパ。今日ね、玲羅ちゃんて子と友達になったよ。とても面白い子なんだ！
玲羅ちゃんね、バカな事ばっかり言うの。
アハハハ。
明日も一緒に遊ぼうって約束したんだ！
私、明日も学校行くね！！」

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上のシングルは私物のクラプトン名義での再販盤。

もう一人の主役デュエインの事にも、一切触れない徹底ぶり。

おかげさまで当時ガキンチョだった僕は、デレク&ドミノスの事が全く分からなかったのだ。

因みに。B面はJJケイル。

大好きだ！！♫