『銀河の探索者・ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA PART TWO』
実は結構『分家』的なバンドの作品が好きだ。
よくあるパターンとしては・・・
『メンバーチェンジが続き、気が付けばオリジナルメンバー皆無。しかもバンド名の使用権で元オリジナルメンバーより訴えられ、頑張って看板を守ってきたのにも関わらず、バンド名の変更を余儀なくされる。』
『バンドの看板たるリード・シンガーと、他のバンドメンバーが揉めに揉めて分裂。両方とも同じバンド名を名乗って活動するが、結局、裁判で勝った方がバンド名を継続。負けた方は曲目やアルバムタイトルをバンド名にしがち。』
『オリジナルメンバーが1人だけ残ったバンドに若いミュージシャンを迎え入れ、新作を発表し続けるも、オールドファンには不評。
結局オリジナルメンバーで再結成すると、其方に話題が集中してしまい、新体制のバンドは無かった事にされてしまう。』
・・・などなど。
実に色々な事情で微妙な視線を浴びる作品が生まれてしまうのだ。
だからと云って、そういった作品が駄作とか駄目とかでは決して無い。
逆に世間で云うところの『傑作アルバム』とは違う『魅力に溢れた、隠れた逸品』だったりするのだ。
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『ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA PART TWO』 1990年
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アルバム『シークレット・サービス』以降、ソロ、そしてプロデュース業に力を入れ始めた、ELOの頭脳というべき存在のジェフ・リン。(デイヴ・エドモンズ、ロイ・オービソン、ジョージ・ハリソン、トラベリング・ウィルベリーズ、と傑作を次々と発表する。)
1983年。ELOの活動が鈍化すると、バンド結成期からのドラマー『ベヴ・ベヴァン』は、ボーカルにイアン・ギランを迎えたブラック・サバスから離脱したビル・ワードに代わり、ブラックサバスの『ボーン・アゲイン』ツアーに参加。
(よくコピペ記事に1987年とありますが、正確には83年。間違ったまま情報が伝達されていく〜💧)
ベヴはサバス離脱後、ジェフ・リン、リチャード・ダンディと共に、2年ぶりのELOのアルバム『バランス・オブ・パワー』を1986年に発表するも、上記の理由にて結局ジェフが離脱。
残ったベヴはバンドの創立者ロイ・ウッドを誘いELOを立て直すべく奔走するも頓挫。
そこでベヴは新しいメンバーを集めて新生ELOを誕生させたのだった。
まさに名曲!!!!♫
バンド名の使用に関してはジェフも了承済みという事もあり、全く問題無かった筈なのだが、よりによってレコード会社より『待った』がかかり、結局バンド名に『PART TWO』を付ける事になってしまう。
『PART TWO』という表記は実に微妙だ。
何か『二番煎じ感』をヒシヒシと感じさせてしまい、ついつい『半笑い』してしまいそうになる。
しかし、アルバムを聴けば自分の間違いに気付くだろう。
『良い』のだ。本当に。
前作にあたる『バランス・オブ・パワー』がオーケストラではなく、シンセサイザーを多用していた事により(これはコレで大好きですよ)、デジタル感に溢れていた作品だったのに対し、生ストリングスを上手く活用した『PART TWO』の、『まさにこれぞELO!』というべき見事な完成度には、まさに痺れるばかり!!
プロデューサーの『ジェフ・グリックスマン』の手腕も有り、ハードポップさも充分な今作『ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA PART TWO』!!
もし中古屋などで見かけたら是非チェックしてみて下さい!!♫
しかし。
ドン・アーデンとスコッティ・ブラザーズの組み合わせは非常に怪し過ぎますナ💧
マジ怖い・・・
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