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管理人ごせんは「1000x5」をどう考えているのか?

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1000x5についてのtweetからはじまった

数日前に何気なく投稿したツイートの反響が予想外にあってびっくりしてます 

以下tweet本文
管理人ごせん/5000mの練習方法@gosen5555

あまりお勧めしてない「1000 x5 」です
なぜなのか?というと1000x5 を上手くこなす技術があり、その技術をあげることで1000x5そのものが上達してしまうからです
その結果1000x5 が速くなっても5000mは速くならないという当然の結末に陥ります

ここでひとつ大事なことを書いてなくて申し訳ないのですが
私が書いている
1000x5 は【1000x5(設定タイム→目標レースペース/r200〜400mジョグ】
という練習になります

いきなり結論めいたことを言いますと
・目標レースペースという設定タイムでないならば
また
・目標レースペースでもリカバリージョグを800〜1000mとり1本1本をキチンと走れるならば

目的とする結果につながる練習になる可能性は高い練習になります


まず、この投稿で言いたかったことは

・1000x5 は効果がない

・この練習に慣れることは危険

などではなく、tweet本文にあるとおり

1000x5は、上手くこなす為のこなし方みたいなものが存在しているこの「こなし方」が上手くなって練習をこなしても
こなし方だけが上手くなってしまい、5000mのこなし方は上手くならない
結果として5000mのレース結果に反映されない可能性がある

という事です

私が持っていた1000x5のこなし方

その後つづけてツイートもしましたが

現役時代は私も1000x5に対して私なりの「こなし方」を持っておりました

私が身につけた1000x5 をこなす技術「こなし方」として

・1本目はとにかく楽に最低の設定タイムで走る(3.00が設定タイムなら    3.00.95あたりで走る)
・特に1本目の入り200はゆっくり入る
・2〜3本目はリズム感で走る
・4本目は「次で最後」だけ考えて走る
・5本目は死ぬ気で追い込む
・リカバリーは呼吸の深さとピッチ方法で、リカバリー前半で意識を落ち着かせ リカバリー後半はスタートに合わせて気持ちをあげていく

というものです

もし「1000x5という競技」があるとすれば、上記が攻略法・こなし方になります

この攻略法・こなし方は一見すると5000mレースの走り方に応用出来そうです

しかし、この「こなし方」は
・リカバリー区間の回復技術
・それぞれの入りの200を速くいきすぎない
・リカバリー区間と急走区間で集中力の波(リズム)を作ること
などが、重要なウエイトを占めており
実際のレースでは(1000x5にはある)リカバリー区間がなく、この攻略法は使えませんでした


レースが上手く運ぶこともありましたが、それは

・コンデションに恵まれたり
・調整できちんと疲労を抜いていたり
・異様な集中力でカバーしてたり
・レース展開に恵まれる偶然

などが主な理由であり、1000x5のトレーニングがレース成功につながったと感じたことはほぼありません(ただこれは私の感想であることも確かです)

 tweet投稿後
私と同じように1000x5「の練習だけ」速く上手くなって、5000mは速くならなかったという
リツイートを数多くいただきまして自分だけの経験ではなかったのだなと感じました


いやいや1000x5 は役に立つ!という意見もいただきました

ただ中には いやいや1000x5 は役に立つ!という意見もいただきました

1000x5 は
『レースペースに慣れる為には重要な練習』
『実力の確認に使える』

このようなものです

また
『実際、1000x5で速くなったぞ!』
という当たり前の意見もありました
(私は1000x5は効果がないとは、ひと言も書いていない
おすすめしないと書いてるだけなのに)

では
『5000mのレースペースに慣れるには重要な練習』
ここについて書いてみます

ここについては
・目標のレースペースが高すぎず、無理しないと走れないペースではない方
・5000mが本職ではなくマラソンメインの方

そのような方には「効果につながる練習」として当てはまると思います

実際問題、自分にとってある程度高い5000mの目標設定をしているとすれば そのペースで5本を走ることはかなりの集中力・気力・体力を発揮する必要があります

そうだとすると、かなり高い目標設定のペースだとすると、慣れる以前に、走り切ることがまずは目標になるのではないでしょうか?
それとも走り切ること自体に慣れるのでしょうか??
違うはずです

達成しやすい、自分にとって比較的容易なペースであれば
高い集中力はいりませんので「慣れる」「余裕を持つ」そういった感覚になると思います

そういう感覚を鍛えたいという意図であれば、無理のないペースでじっくりと取り組んでみて求める効果に近づくと思います

ただ、私的には1000x5でレースペースに慣れるよりかは
ロングジョグ・ロング走+1000mなどの
追加の+1000mでキロあたりのペースに慣れていったほうが
疲労や故障対策などから考えてコストパフォーマンスが良いかなと思います


『実力の確認に1000x5は使える』のか?

次に
『実力の確認に1000x5は使える』という意見について書きます

この問いには明確な答えが私には用意してあります

1000x5を◯◯で走れたら◯◯のタイムが出るという確認に使える という意見なのですけども

まずそれは『ほぼ全ての人に当てはまるものではない』という事です
これはよせられたTwitterのリツイート数が物語っております

ただしかし、自分には当てはまる!自分以外の誰誰にも当てはまる!うちのチームには当てはまる!うちの県には当てはまる!!
と言う人もいるでしょう

ならば「そう言うあなた」や「誰誰」や「うちのチーム」や「うちの県」には当てはまるのでしょう
否定はしません
(だからといって他の選手にも即当てはまると考えるのはやや早とちりのように思います)

そのような確信があるなら「実力の確認」として使ってもらって何の問題もないと思います
それが絶対的な自信につながるなら、むしろ良い練習と言えるでしょう

ただ、繰り返しますが
ほぼ全ての人に当てはまるとは限らないと頭の片隅に置いておくと良いかなと思います


 「1000x5は実力の確認になる」追記
「この1000x5で◯◯で走れたら◯◯のタイムを出せる」についてもう少し書いておきます


例えば「1000x5r200を3.00でこなせたら5000mで15.00はだせる」という説があるとしましょう

これは 
「1000x5を3.00でやれたら5000m15.00が出せる」

「1000x5(3.00)は5000m15.00の実力を身につける練習である」ではなくて

「1000x5を3.00でやれるという事は、その時すで5000m15.00の実力が身に付いている

という事です

そういう意味で「実力の確認のための練習」という事です

しかし!
大事なのは「実力の確認のための練習」
ではなく
「実際にその実力を身につける練習は何なのかを突き止めて、実践すること」ではないか?と私は思います

私的には「現在の5000mの実力の確認」をするには、8000mを目標のキロレースペース+20〜25で走りその余裕度から判断したほうがが良いのではないかなと考えています
注)6000mで良いとの意見もあるでしょうが、6000mだと調子の良さなどで上手く走れるときがあり、実力の正確な確認にはなりません

(8000mLTペース走、スタミナタイプは+20/スピードタイプは+25)


1000x5 はコンデションによっては失敗したり、必要以上に楽であったり きつかったりしますが
8000mですとコンデションに左右されるそういう体感的な差は少ないように思います
走りだして余裕度がないなら、いったんある程度ペースを落として走り切れば練習自体の失敗もないでしょうし、LT強化練習の目的からも外れません

『実際、1000x5で速くなったぞ!』という意見

当然ですが、広義で考えると効果が無い練習ではありません

そうでないならここまで広がらないでしょう

私の私見としては、
・才能がある選手
・成長期の選手
・チームの主力に近い選手、、、
こういった選手には 自分の思うように走りこなせる内容(設定タイム・周囲の選手が離れていくので気持ちいい)でやれるでしょうから成長につながったのではないかと思います

悪い言い方をさせていただければ「単に生き残った選手」にとっては「効果があった練習」として意識されるのではないでしょうか


じゃあ、どーすれば良いのか?効果がある1000mインターバルとは?



私の意見としては
「失敗の可能性が高くなるため、必要以上に設定タイムをあげない、目標レースペースを欲張らない」
「5本という数字にとらわれない」

このような事と思います

必要以上に設定タイムを上げない、目標を欲張らないことで
変な「こなし方」や「究極の集中力」に頼らない1000x5を実施するのが大事です

私的に1000x5 はお勧めしていないのですが
それでも1000x5を効果的にやりたい方には以下の設定をお勧めします

・現在の実力の5000mレースペースで5本 リカバリーは600~1000mジョグ
 確実にこなす事が出来ますし、リカバリー含めて量(距離)もこなせます
また、回復も早くなり疲労の蓄積も少ないはずです

(皆さん大好きダニエルズさんは1000x5インターバルのリカバリーは1000mを走った時間と同じ時間のリカバリーをとってね!と言ってるのをご存知でしょうか?
Vドットの表だけを参考にしてはいけませんぞ)

・スタミナタイプなら目標レースのキロペース+5〜10秒で5本 ただしリカバリーは200mでペースは普段の平均的なジョグのペース

・スピードタイプなら目標レースペースのキロペース+15で5本  リカバリーは400mをテンポよくジョグ  全体的にいつでもスピードを出せるフォームで走る

このようになります

 私的には近年トップ市民ランナー界でも言われている以下の1000mインターバルをお勧めします

・1000x3 リカバリー200〜400ジョグ
設定タイムは最初は目標レースペースでやって、余裕度が高いならば目標レースペースのキロペース-5秒、最終的に-10秒までいければかなりの練習効果があります
5000mを走る上で重要なVO2max強化に最適
スタミナタイプはリカバリー短目、スピード型はリカバリー長目 リカバリーのペースは普段の平均的なジョグと同じ

・1000x7〜10 リカバリー200から400m
設定タイムは10キロベストのペースか、10キロベストの1キロペース+5
近年注目のCVペースというものです
地味に地道に心肺機能を高めてくれます
ペースもそこまで速くないため、キャパシティオーバーによる故障の危険性もさがります
個人的には6〜7本の数がおすすめです

スタミナタイプはリカバリー短目、スピード型はリカバリー長目 リカバリーのペースは普段の平均的なジョグと同じ


このような感じになります


書き終わって

久しぶりにブログ文章を書きました

以前ブログ書いていた時から思っていましたが、、文章力ないな、、考えがうまく伝えられない感じです

文章力はないですが、自分を支えてくれた中長距離(や支えてくださった方々)には今後も全力で向き合い取り組んでいきたいと思います

私は5年ほど前に心臓の手術をしまして、もはや全力で戦える身体ではなくなりつつあります

また、25年近く身体に無理を強いてきたツケがまわってきて2~3歩ダッシュしただけでふくらはぎを痛める そんな状態にあります

若い選手がこの記事を見ていてくれたらこれだけは伝えたい「絶対に自分に過剰な負荷をかけてはいけない 自分に与えた過剰な負荷はやがて自分を苦しめる」

今後は、自分の過去と自分の身体と向き合い長距離走の理論の研鑽を深めていきたいと思います

すべての年代の選手・エリート/非エリート 関係なく、個人の能力を才能の頂点まで発揮できるための理論を追求し情報を発信していきたいと思います

お付き合いいただきありがとうございました

*この記事の内容や管理人ごせんの考えに共感できる!今後も頑張れ!と応援したい

と思われる方は記事を購入していただくと嬉しく思います

購入していただいた後には私からの感謝メッセージが表示されるのみで、記事本文はここまでです

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