【全訳】AIとNFTマーケット
この記事は、現在Voicyで公開されているGOROとチック達のディスカッションの日本語訳です。
https://voicy.jp/channel/3133/379904
GORO:みなさん、今回はご多忙の中お集まりいただき誠にありがとうございます。今回は「AIとNFTマーケット」について忌憚のない意見を交換いただければと思います。
CHICK:うーす
POLYGON CHICK:POW!!
HOLO CHICK:よろしくお願いします。ところでGOROは最近AIに夢中なんだっけ?
GORO:はい、Midjourneyは少し試しました。DreamStudioはリリースされた日から使い始めて、面白くていっぱい作ってたら10ドル課金しろって出たんですよね。今ではDreamStudioにいくら課金したか分からないぐらいで、画像を生成しまくってます。今度Windowsのデスクトップで動くStable Diffusionっていうのが出るみたいなので、そちらも是非試したいですね。
HOLO CHICK:AIのどんなところが面白い?
GORO:AIは膨大な画像を学習した結果を吐き出しているようですが、その画像を大量に蒐集して、今度はGOROが学習させてもらってる感じで面白いですね。ちなみに、沢山のAI生成画像を見て思ったのですが、AIには確かに人格を有してるなと感じています。現在命令文をもとにAIとの意思疎通を図る方法を探っていて、機械学習によって生じたチャクラが・・・
CHICK:オー、シット!! 誰かこの死に損ないを黙らせろ!!
POLYGON CHICK:ファック・ユー!!
GORO:・・・
HOLO CHICK:(煙草に火をつけながら)オーケー、GORO。意見をシェアしてくれてありがとう。リラックスしよう。CHICKはAIについて気に食わない事があるって言ってたな。
CHICK:AIについてというより、AIに関するありとあらゆる言説について。さ。あとはAIによって芸術家の仕事がなくなるんじゃないかって騒いでる輩。あいつらにホキ美術館っていうクレイジーな美術館がある事を教えてやりたいね。写実絵画専門の美術館っていう触れ込みなんだけど、窓際で寝てる女の絵とか、死ぬほど虚無な絵ばっかり集めてあるんだ。そして、そういう虚無な絵を描いている画家達の99.99999999%は写真をなぞって描いている。ムカつくのは、そういう奴らに限って写真をなぞってる様子とか、絵の元になった写真とかを外に出したがらない。そして、私は高尚な仕事をしているんですよってツラをしてんだな。「写真に写らないものを描いてるんです。」が奴らの決まり文句だ。何が言いたいかっていうとつまり、その・・・
POLYGON CHICK:AIの絵を自分の作品かのように発表する人が出てくるのではないかという人もいるが、美術界では既に似たような事が起こっている。
CHICK:そう、だいぶ前から起こってるんだ。写真をコピーした絵、そして、それなりに需要があって今だにそういったクレイジーな連中がコピー絵画で飯を食っている。20年くらい前に札幌で野田弘志に会ったことがあるんだけど、ロシア人のでっかい女連れてさ、ハッセルブラッドを自慢されたよ。だけど、あの手の連中は自分の周りには写真は絶対に使うなって言ってるんだぜ。これってさ。あれだよな。あの・・・
POLYGON CHICK:(ポルの雑誌のページをめくりながら)サイコ
CHICK:イエス。サイコ野郎なんだ!今頃フェーズ・ワンにデジタルバックでも付けて使ってるかもな。もっともホキ美術館の奴らってのは美術界の中でもかなり限定的だし、奴らを「美術界の」連中だと呼んでよいのかさえわからない。ラッセンに毛が生えたようなもんだろ。実際。とにかく、例えばAIが作った画像をもとに油絵なんかを作って「私の作品です」なんていう輩は絶対出てくるだろうね。
GORO:ドキッ・・・
HOLO CHICK:ホキ美術館の連中の事は分かった。だが、AIの影響なんて現代美術界ではさらに少ないだろうな。そもそもAIとアートに関するほとんどの言説は「アートの価値は美しいものや、高い技術で作られたものに発生する」というヌーブ達が持ちがちな誤謬がもとになっている。例えば写真家のトーマス・ルフなんてカメラを使ってすらいない。ネット上で拾った画像をプリントして売ってるんだ。彼の技術に対しての価値など発生してないんだ。そこをまず理解するべきだよ。
POLYGON CHICK:トーマス・ルフは極端な例だが、言いたい事はわかる。現代アートの分野で活動しているほとんどの作家は自分で作品を作ったりなんかしてない。外注してたり、スタジオを持ってスタッフに作らせたり。だね。例えばムラカミの彫刻作品なんかは彼が作ったものじゃない。当然、彼の彫刻の技術がすごいとか、そういった点で作品に価値がついている訳ではないんだ。作品の技術に対して価値がつくみたいな考え方って、もう100年前に終わってんだよな。
CHICK:言えてる。美術の世界ではそんなの全く問題じゃない。AIが作った画像をそのまんま作品として発表してもいいんだ。ただ、なぜ、それをやったのかっていう説明は求められるし、その行為というか、行為と通じたアーティストの活動全体に一貫性が求められる。なんていうか、クールじゃないといけないんだ。
HOLO CHICK:むしろ一番影響を受けるのはイラストレーターかもしれない。廃墟の中の女の子とか、パンツが見えてる女子高生みたいな虚無な絵は人の手で描く意味がなくなってくるんじゃない?
CHICK:ウケる
GORO:少し加筆しないといけないかもしれないが・・・。そのまま出せるクオリティのものもたまに出てくるしね・・・。
POLYGON CHICK:イラストレーターがAIの画像をそのまま使ったって問題ないでしょう。イラストレーターなんて広告塔みたいなもので、AIの画像にしろ、彼らがそれを選んだ事に価値が出てくるんじゃないかな。NFTの世界だと既にジェネラティブアートの作家で有名人が出てきているし、そういう面では進んでいると言える。
CHICK:ただし、例えばちょっとした雑誌の挿絵とかいろいろな業界で人間にやらせていた仕事が代替され、結果的に彼らの仕事が減る事はあるかもしれないが。NFTに関しては確かに数千枚クラスのプロジェクトで手書きは無理なので、すでにAIはかなり浸透しているよね。
POLYGON CHICK:むしろ俺はAIの可能性にワクワクしているよ。AIは本当にやばい。なんというか、魔術的な体験だ。ただし、DreamStudioでヌード画像が生成されるとボヤけた感じになって表示されないんだ。あれにはがっかりだな。例えばウィリアム・ブグロー風なんてオーダーするとほとんど裸体だからボヤボヤの画像ばっかり何枚も生成されちまう。(ポルノ雑誌を床に叩きつけながら)
CHICK:オーシット!そう言えばGORO、美術史のnoteの更新が3ヶ月止まっているが、進んでるのか?noteもAIに書かせる気か?最近トマス・ピンチョン風の小説を自動生成するAppを作ってるみたいだが・・・
POLYGON CHICK:ファック・ユー!!
HOLO CHICK:(マリワナに火をつけながら)やれやれだぜ。
終
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