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私の不安を炙り出さないで

この春から娘が私立中学校に入学した。

死別シングルマザーで年金暮らしの私にとって、娘を私立中学校に入れるなんて狂気の沙汰だ。良識ある誰かに相談したら、そう言われることは分かっていたから、誰にも相談せずに決めた。将来のことを考えなければ貯金で中学校はイケる。その先もなんとかなると私の直感は告げていた。

でも支払いが続くと途端に不安になる。大丈夫な日もあれば、心が折れそうになる日もある。

娘はまさかの管弦楽部に入部した。全く音楽に縁がなかったのに驚きだ。そこで登場したもう一つの不安。お嬢様学校の管弦楽部、、、どんだけお嬢様が集まってるんだろう、、、まさか楽器は買うのだろうか、、、。部費は?遠征費は?年に1回ディズニーに行くって正気か?卒業旅行ではなく毎年1回ですか?

一生懸命お金の不安に絡めとられないように、懸命に正気を保ってきたというのに、、、娘が楽器を買う話をするたびに心が折れそうになる。

しかもホルンだよ。絶対家で吹けないじゃん。絶対買うもんじゃない。ほんで高過ぎる。ホルン買ったらこの家は終わるよ。高校行けないよ。

私の中に押し込めていた不安がドッと溢れ出して涙が出そうになった。そっか、私こんなに不安だったんだね。そりゃそうだよ、ホルン買うなんて、、、そりゃ不安になって当然だよ。

娘が炙り出してくれたお金の不安、しっかりと感じて寄り添ってあげる時が来たんだね。不安は左の背中のあたりにこびりついていて、簡単には無くならない。怖いよ怖いよ怖いよ。それをしっかり感じてあげるんだ。あるものを無いとこにはできないのだから。

うれしくて涙がでるよ